資産形成

家計の貯蓄が過去最高に!2000万円時代の賢い守り方と増やし方

2026-07-15

家計の金融資産が平均2059万円で過去最高を更新し、貯蓄の形が大きく変化しています。

定期預金からNISAや投資信託への移行が進む一方、高齢者世帯では貯蓄の切り崩しも。

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

最近、ニュースなどで「家計の貯蓄が平均2000万円を超えた」という話題を耳にしませんか?「そんなに持っているの?」と驚く方も多いかもしれませんね。実は今、株高や新しい制度の影響で、日本人の「お金の持ち方」に歴史的な変化が起きているんです。このニュースが皆さんの生活にどう関わっているのか、専門家として分かりやすく紐解いていきますね。

貯蓄の中身が様変わり

総務省の調査によると、2025年の1世帯あたりの金融資産は平均2059万円となり、2002年以降で最高額を更新しました。この背景には記録的な株高があります。2025年10月に日経平均株価が初めて5万円を突破し、2026年6月にはなんと7万2366円という驚きの高値を記録したことが、家計の資産を大きく押し上げたのです。

中身を見ると、かつての主役だった「定期預金」は511万円まで減り、過去最低となりました。代わって増えているのが、出し入れ自由な「普通預金(通貨性預貯金)」です。これは全体の34.5パーセントを占め、10年前と比べて1.6倍も伸びています。

物価が上がるなどの急な変化に備えて、すぐ動かせるお金を手元に置きつつ、余ったお金は株や投資信託などの「有価証券」に回して賢く増やそうとする人が増えている証拠ですね。

働く世代が資産を動かし始めた

今回の調査で注目すべきは、現役で働く「勤労者世帯」の勢いです。貯蓄平均は1717万円と、前の年より8.7パーセントも大幅に増えました。特に、普通預金と投資信託などを合わせた割合が全体の約6割を占めており、10年前の4割弱から急激にシフトしています。

新NISAなどの制度を味方につけて、攻めの姿勢で資産を作っている人が増えているんだちゅいヨ!専門家もこの変化を次のように分析しています。

勤労者世帯を中心に安定性重視の資産構成を脱し、新NISAなどを活用した資産形成が進んだ(第一ライフ資産運用経済研究所・谷口智明氏)

物価の上昇とシニア世代の現実

一方で、心配なデータもあります。世帯主が65歳以上の無職世帯では、貯蓄平均が2494万円となり、6年ぶりに減少してしまいました。

この理由は、物価の上昇に年金の伸びが追いつかない「マクロ経済スライド」という仕組みにあります。例えるなら、大好物のひまわりの種の値段がどんどん上がるのに、もらえる種の数はほとんど増えないような状態です。足りない生活費を、これまでの貯金から出し始めているシニア世代が増えていると考えられます。

お金を増やす時期を過ぎた世代にとって、インフレ(物価高)による家計へのダメージは深刻な問題になっています。

平均値だけでは見えない格差

「平均2059万円」という数字を聞いて「うちはそんなにない!」と感じるのも無理はありません。実は、この平均値を下回る世帯が全体の約3分の2を占めているからです。一部の大きな資産を持つ世帯が、全体の平均をぐんと引き上げています。

特に、株高の波に乗って「インフレに強い資産」を持っている人と、現金だけで持っている人の間では、資産の差がますます広がりやすくなっています。物価が上がってお金の価値が目減りしていく時代、自分の資産をどう守るかがこれまで以上に問われています。

よくある疑問(FAQ)

みんなそんなに貯金があるの?

平均値はあくまで全体の合計を世帯数で割った数字です。実際には、平均額に届かない世帯の方がずっと多く、全体の3分の2にのぼります。資産家の方々が平均を押し上げている側面があるため、自分の貯蓄額が平均以下だからといって、焦りすぎる必要はありません。

なぜ定期預金をやめる人が増えているの?

長らく利息がほとんどつかなかったため、お金を長期間縛っておくメリットが薄れたからです。最近では銀行も定期預金の金利を上げ始めていますが、それ以上に「すぐに使える普通預金」で守りを固めつつ、「新NISA」で積極的に増やすという使い分けが主流になっています。

投資をしないと損をするの?

物価が上がると、100円で買えたものが120円出さないと買えなくなります。これは持っている「お金の価値」が下がったことと同じです。現金だけで持っていると、気づかないうちに資産が目減りしてしまうリスクがあるため、インフレに対抗できる資産を一部持つことが大切だと言われています。

これからの暮らしに向けて

これからの時代は、ただ通帳の数字を増やすだけでなく、時代に合わせて「守りながら育てる視点」が欠かせません。日経平均が7万円を超えるような激動の時代だからこそ、物価の動きや新しい制度を賢く利用して、自分たちの生活を守っていく工夫が必要です。

大きな数字の動きに惑わされず、まずは自分たちの足元から未来への準備を始めていきましょう。あなたの大切な資産を、将来どのように守っていきたいですか?

ボクと一緒に、一歩ずつ考えていきましょうだちゅいヨ!

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

家計調査の結果は、資産形成に取り組む方とそうでない方の「資産格差」が鮮明になったことを示しています。日経平均が7万円の大台に乗る中で、投資をしていない層が感じる焦燥感も理解できますが、投資はあくまでライフプランを実現するための手段です。

司法書士やFPの視点からお伝えしたいのは、数字の動きに一喜一憂せず、まずは自身の収支とリスク許容度を冷静に見つめ直してほしいということです。平均値という他人のモノサシではなく、ご自身のご家族や将来にとって最適な資産構成は何か。長期的な視点を持って着実に管理していくことが、結果として最も確実にお金を守ることにつながります。

銀行の金利が1%超え!?夏のボーナスを賢く増やす預け先ガイド

2026-07-06

ネット銀行の定期預金が1%超え!今こそが預け入れの絶好のピークです。 メガバンクもポイント還元で対抗しており、現金かポイントかの選択が重要です。

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

「最近、銀行の金利が上がっているって聞いたことない?」

これまでは「銀行に預けてもスズメの涙ほどしか増えない」のが当たり前でした。しかし今、その常識が180度変わろうとしています。驚くことに、定期預金の金利で「1%」を超える数字が次々と飛び出しているのです。

大切な資産を「守り、つなぐ」相続の現場を見ている私としても、この変化は見逃せません。相続を見据えた着実な資産形成を考えるなら、今こそお金の置き場所を真剣に見直すタイミングです。超低金利時代には考えられなかった、新しい「お金の増やし方」の裏側を解説します。

ネット銀行の驚きの高金利

夏のボーナス商戦に合わせ、ネット銀行各社が驚異的な金利を提示しています。主要な銀行の金利を比較表にまとめました。

銀行名定期預金金利(年率)備考
auじぶん銀行1.3%1年もの・期間限定(8月まで)
PayPay銀行1.255%1,000億円の預入総額上限あり
ソニー銀行1.25%1年もの(6月設定)
楽天銀行1.2%夏のボーナスキャンペーン
住信SBIネット銀行1.2%夏のボーナスキャンペーン

ネット銀行がこれほどの高金利を出せるのは、実店舗を持たず、人件費や維持費を極限まで削っているからです。その削減分を私たちの利息として還元してくれているのですね。

こうした動きに反応し、多くの人が預け先を動かし始めています。

日銀によると4月末時点の国内銀行の家計の定期預金の残高は160兆3961億円で前年同月と比べて5.1%増えた。

普通預金の伸びが0.9%に留まっているのと比べると、みんなが「少しでも有利な定期預金」へ賢くお金を移動させていることがわかります。ただし、銀行側にとっては利ざや(貸出金利と預金金利の差)が縮まるという厳しい側面もあり、この高金利競争がいつまで続くかは不透明です。

メガバンクは「ポイント」で勝負

一方、ネット銀行に負けじとメガバンクも攻勢をかけています。メガバンクの武器は、現金金利そのものよりも、生活に密着した「ポイント還元」です。

  • 三井住友銀行:現金利息(年0.375%)に「Vポイント」を上乗せし、実質的な利回りを年1.2%相当へ。
  • みずほ銀行:新規の定期預金に対して「みずほポイント」を付与する優待プランを展開。

ここで大切なのは「実質的な利回り」という視点です。例えば三井住友銀行の場合、現金でもらえる利息はネット銀行に及びませんが、ポイントを含めると年1.2%相当になります。「現金で受け取って確実に残したい」ならネット銀行、「ポイント経済圏をフル活用して日々の生活費を浮かせたい」ならメガバンク、という明確な使い分けが必要です(ちゅい!)。

なぜ今、銀行はお金を集めたがっているのか

なぜ今、これほどまでに「預金の争奪戦」が起きているのでしょうか。それには、銀行側の「必死な事情」があります。

これまで銀行は、日本銀行から「貸出増加支援資金供給制度」という仕組みを使って、タダ同然の非常に安い金利でお金を借りることができていました。しかし、この制度はすでに新規受付を終了しており、2026年からは借りていたお金の本格的な返済が始まります。

つまり銀行は、「これまで国から借りていた安いお金を返さなきゃいけないから、代わりにみんなから預金を預けてほしいんだよ!」という、喉から手が出るほど資金を欲している状態なのです。

特に住宅ローンなどの貸し出しを伸ばしたい銀行にとって、預金は事業を支える欠かせない「ガソリン」です。銀行がなりふり構わずキャンペーンを打っている今こそ、預金者である私たちにとっては、より良い条件で資産を運用できる最大のチャンスといえるでしょう。

よくある疑問(FAQ)

定期預金に預けたら、途中で引き出せなくなるの?

中途解約自体は可能ですが、当初約束された高い金利は適用されず、非常に低い「中途解約利率」になってしまいます。使う予定のない「余裕資金」を預けるのが鉄則です。

ポイントでもらうのと現金でもらうの、どっちがお得?

ポイントを普段から使いこなせているならメガバンクの「実質利回り」が魅力的です。例えば三井住友銀行ならポイント込みで1.2%相当になります。逆に、ポイントの管理が面倒なら、最初から現金で1.3%などの高金利を提示するネット銀行の方が断然お得で確実です。

金利はこれからも上がり続けるの?

日銀の政策正常化により、普通預金と定期預金の金利差は今後も広がる傾向にあります。ただし、現在のような1%を超える「超高金利」は、各行が無理をしてボーナス期に合わせている側面が強いです。このピークを逃さず、今すぐ動くのが賢明でしょう。

まとめと未来への問いかけ

「金利がある世界」が戻ってきたことは、私たちにとって資産を守るための強力な追い風です。特に相続や将来への備えを考えるとき、リスクの低い定期預金で「確実に増やす」という選択肢が復活した意味は大きいと言えます。

銀行同士が必死に預金を奪い合っている今、あなたの大切な資産をどこに託すべきでしょうか。

この夏のボーナス、あなたなら「手堅い現金」と「便利なポイント」、どちらを選んで未来の自分へ届けますか?

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

金利上昇局面においては、定期預金が再び「安全かつ確実な資産形成の柱」として機能し始めます。特に相続準備や将来のまとまった資金計画を立てる際、確定利回りで運用できる定期預金は、ポートフォリオの安定性を高める有効な手段となるでしょう。

高い新品を買うほうが「おトク」って本当?3.3兆円のリユース市場が変えた、賢い資産管理の常識

2026-06-26

リユース市場の拡大で、持ち物が「いつでも換金できる資産」に変わりました。

売るときの価格を考えて新品を買う、新しい賢い消費の形が広がっています。

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)

最近、駅前で中古品の買い取り店を見かけることが増えたり、スマホアプリで不用品を売るのが当たり前になったりしましたよね。実は日本のリユース(再利用)市場は、この15年で約3倍の3.3兆円規模にまで成長しているんです。

なぜこんなに盛り上がっているのでしょうか。それは、単に「安く買えるから」だけではありません。私たちのモノに対する考え方や、お財布の捉え方が根本から変わってきているからなんです。今日は、これからの時代を賢く生き抜くための「モノとお金の新常識」について、みんなにもわかるように詳しく解説するちゅいヨ!

「頭の中の財布」の中身が変わった

これまで、私たちの「頭の中にあるお財布」に入っているのは、現金や銀行の預金だけでした。しかし今は、その中身が大きく変わっています。クローゼットにある服、棚のゲーム機、毎日使っている靴までもが、実は「いつでもお金に換えられる資産」として、お財布の一部に含まれるようになっているんです。

これを専門的には「実質的な予算制約を押し上げる」と言います。つまり、自分の持ち物が「いくらで売れるか」が明確になったことで、私たちは「今持っている現金以上の買い物」を自信を持って選択できるようになったのです。お金を「支払って消えるもの」ではなく、モノの中に一時的に「保存しているもの」と捉える心理的な変化が起きているのが面白いところですね。

リセールバリュー(再販価値)の可視化は、消費者の「頭の中の財布」の構造も変える。従来、消費者の頭の中の財布には現金や預貯金といった「お金」だけが入っていた。現在は、その財布の中に服や靴・書籍・ゲーム機などのモノも「いつでも換金できる資産」として一緒に入っている。

このように、アプリ一つで自分の持ち物の価値がリアルタイムで分かるようになったことが、私たちの消費行動を劇的に変えたのです。

高く売れるからこそ、新品が買える理由

「中古が人気になると、新品が売れなくなるのでは?」と思うかもしれませんが、実は逆なんです。中古での販売価格(リセールバリュー)が高くなると、むしろ「新品を買いたい!」という気持ちが強まるというデータがあります。

例えば、将来売るときの価格が10%上がると分かれば、新品を買うときに支払ってもいいと思える金額(支払意思額)はこれだけアップします。

  • ジーンズ:約2000円アップ
  • タブレット端末:約2400円アップ

「あとで高く売れるから、今は少し高くても高品質な新品を買おう」と考えるわけです。将来の売却益をあてにできるため、結果として「ちょっといいもの」に手が届きやすくなっています。お金を使い切る「消費」から、価値を維持する「資産管理」へと、お買い物の性質が変わってきたといえますね。

世界が認める「ユーズド・イン・ジャパン」の価値

日本の中古品は、いまや世界中から絶大な信頼を寄せられています。その理由は、日本人がモノをとても丁寧に扱い、きれいに使い続ける文化があるからです。

日本の中古品は「Used in Japan(ユーズド・イン・ジャパン)」という一つのブランドとして確立されています。傷が少なく、新品に近い品質が保たれているため、海外の消費者からは「日本から届く中古品なら安心だ」という強い信頼を得ているのです。

今の市場は、単なる「節約」の場ではありません。自分には不要になったモノが、世界のどこかで誰かの「お宝」になる。そんなワクワクするような価値の循環を楽しめる場所に進化しているのです。

企業とリユース市場の新しい関係

こうした変化を受けて、製品を作るメーカー(企業)の戦略も大きく変わりました。以前はリユース市場を「ライバル」と見ていましたが、今は自社のブランド価値を正確に映し出す「鏡」として活用しています。

もし中古市場で自社製品が新品に近い価格で取引されていれば、それは「ブランド力が非常に高い」という証拠です。企業はこのデータを分析して、新品の価格を引き上げたり、新しい製品開発のヒントにしたりしています。

また、メーカー自らが使い終わった製品を回収・修理して再販する「循環型経済(サーキュラーエコノミー)」の動きも広がっています。使い捨てを減らし、一つのモノを長く、大切に使い続ける社会へと、企業と消費者が手を取り合って進み始めているのです。

よくある疑問(FAQ)

質問:中古品が増えると新品が売れなくなるのではないですか?

回答:いいえ、むしろ新品への入り口になっています。中古で安く試してそのブランドを気に入った人が、次は最新の新品を購入するという流れが生まれています。また、中古を売って得たお金を、次の新品購入の資金にする「買い替えサイクル」も活発になっています。

質問:なぜ最近、急にリユース市場が大きくなったのでしょうか?

回答:最大の理由は「透明性」です。以前は不動産や車以外、モノの価値は売ってみるまで分かりませんでした。しかし今はアプリ等で「価値の可視化」が進み、誰もが手軽に、適正な価格で売買できるようになったため、市場が急拡大したのです。

まとめ

これからの時代、モノを持つということは、同時に「資産を管理する」ということでもあります。ただ買って消費して終わりにするのではなく、価値を落とさないように大切に使い、次に必要な人へバトンを繋いでいく。そんな新しいお付き合いが、私たちの暮らしをより豊かにしてくれます。

皆さんのクローゼットや引き出しの中にも、眠っている「資産」がきっとあるはずです。それらをどう活かしていくか、一度楽しく考えてみてくださいね。

それでは、またお会いしましょう!ちゅいヨ!

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

身の回りの動産を「資産」として認識し、その価値を把握しておくことは、現代の家計管理において非常に合理的なアプローチです。リセールバリューを意識した購入や管理は、単なる節約にとどまらず、個人の純資産を最適化する高度な資産運用の一環とも言えます。日頃から所有物の価値に関心を持つことは、将来の相続や生前整理を見据えた、健全な財産管理の基盤となるでしょう。

終身雇用の「当たり前」が消える?退職金がなくなって給料が増える本当の理由

2026-06-25

退職金を給料や積立年金に回し、若手採用と自律的な資産形成を促す企業が増えています。 会社任せの老後から、今の報酬を自分で運用して未来を設計する時代へ移行しています。

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

吉祥寺の駅前でも、最近は新しいお店への入れ替わりが激しいですが、会社と社員の関係も同じように大きな変化の時期を迎えているようです。

みなさんは、定年を迎えたときに「退職金」がしっかりもらえると考えていますか?これまで日本の会社では、長く勤めれば最後にご褒美のようなまとまったお金がもらえるのが当たり前でした。

しかし今、その常識が揺らいでいます。化学メーカーのタキロンシーアイが「退職一時金」を廃止し、その分を今の給料に上乗せするというニュースが注目を集めました。これからの現役世代にとって、老後のお金はどうなっていくのか、一緒に考えていきましょうだちゅい。

退職金が「今もらえる給料」に変わった背景

タキロンシーアイは2024年4月、約1200人の全従業員を対象に退職一時金を廃止しました。これまで会社が「将来のために」と貯めてくれていたお金を、これからは「今の給料」や「自分で運用する年金(DC:確定拠出年金)」に振り分けることにしたのです。

具体的には、廃止した退職金の半分が毎月の給料アップに、もう半分がDCの掛け金に上乗せされます。

ここで専門的な視点から補足すると、今回の改革では「2%の割引率」が適用されています。これは「将来もらえるはずだった100円を、今もらうなら少し割り引いて98円にする」という考え方です。お金の価値は時間とともに変わるため、今すぐ受け取れる分、額面上は少し目減りしているという側面もあるんだちゅい。

会社がこの決断をした最大の理由は、若くて優秀な人を採用するための競争が激しくなっているからです。

今の学生や若手社員は、数十年後の退職金よりも「今の手取り」を重視します。実際にタキロンシーアイでは、2026年度の新入社員の初任給を前年より1万円高い25万5000円にする計画ですが、この引き上げ分の一部に、廃止した退職金の原資が使われています。

世代間で分かれた「喜び」と「不安」の声

制度変更にあたり、社員の反応は世代によって大きく分かれました。

資産運用に関心がある若手社員からは、「自由に使えるお金が今増えるのはうれしい」と歓迎の声が上がりました。一方で、定年が近いシニア層からは「会社に見放された気がする」「自分で運用しろと言われても困る」といった反発もあり、労使の話し合いは妥結まで1年に及びました。

この改革について、同社の内田人事総務部長は次のように述べています。

「会社がすべての面倒を見るのではない。社員ひとり一人が自覚をもって自身のライフステージに合わせた将来設計ができる、そんな会社と従業員の関係性を築きたい」

これは、会社が「親代わり」となって一生を守ってくれる時代が終わったという、厳しいメッセージでもあります。これからは会社に任せきりにせず、自分の将来を自分で守る覚悟が求められているのです。

これからの「会社とお金」の新しい関係

タキロンシーアイだけでなく、王子ホールディングスも新入社員の退職一時金廃止を決めました。制度が複雑で分かりにくく、社員のやる気につながっていないことが理由です。

かつての「終身雇用」を前提とした退職金制度は、転職が当たり前になった今の時代には合わなくなっています。数十年働かないと大きな恩恵を受けられない仕組みよりも、働いた分をその都度受け取る仕組みの方が、今の労働市場では透明性が高く評価されるようになっています。

会社がお金を預かってくれる時代から、自分で設計する時代へ。雇用の流動性が高まる中で、この動きはさらに広がっていくはずだちゅい!

よくある疑問

今までに積み立てた退職金

すでに積み上がっている退職金がどうなるのか、心配な方も多いでしょう。タキロンシーアイの例では、制度が変わるまでに積み立てられた分は、これまで通り退職時に受け取ることができます。過去の分が急にゼロになるわけではないので、その点は安心してください。

将来困らないための備え

給料が増えるのは良いことですが、それは「運用の責任も社員に移った」ことを意味します。確定拠出年金(DC)などは、運用の結果次第で将来もらえる額が元本を下回るリスクもあります。増えた給料をただ使うのではなく、資産形成の知識を身につけ、計画的に貯蓄や投資に回すことが不可欠です。

まとめと未来への問いかけ

退職金制度の見直しは、単なるコストカットではありません。時代の変化に合わせた「会社と社員の新しい契約」への一歩です。

将来の不確かな約束に期待するのではなく、今の報酬をどう活かして自分の未来を切り拓くか。そんな自律的な視点を持つことが、これからの現役世代には欠かせないスキルとなります。

みなさんなら、数十年後にもらえる大きな退職金と、今の手取りが増えて自分で管理すること、どちらを重視して働きたいですか?

専門家としての一言

司法書士・1級FPの視点からお伝えすると、退職金の給与化には注意点もあります。退職金として受け取る場合は税制上の優遇が大きいですが、給与として受け取ると所得税や住民税、社会保険料の対象となり、額面通りの得にならない場合があります。また、相続の際、退職手当金には「500万円×法定相続人の数」という非課税枠がありますが、給与として受け取り預金になっているとこの枠は使えません。目先の手取り増に喜ぶだけでなく、税金や将来の相続まで見据えたトータルな資産設計を心がけてください。

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