
マンションの未来は住人の自治と管理で決まり、放置すれば廃虚化するリスクがあります。 古い物件でも適切な修繕と管理計画の認定により、資産価値を高めて住み続けられます。
こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
都会に潜む「廃虚マンション」の衝撃的な現実
福岡市の博多駅近くという一等地に、かつて「廃虚」と化した11階建てのマンションがありました。1973年に建てられたこの物件は、130戸ほどの規模がありましたが、バブル期にある大きな転機を迎えます。地上げを狙ったデベロッパーが約100戸という圧倒的な数を買い占めた結果、一部の住人と激しく対立し、管理組合が全く機能しなくなってしまったのです。
管理が完全に止まったことで、1988年には給水が停止。共用部分の電気も消え、不審火が相次ぐなど建物はスラム化しました。一等地の建物が、50年近くも街の治安を脅かす存在として放置され続けたのです。2024年の春になってようやく解体工事が始まりましたが、近隣からは「もっと早くどうにかできなかったのか」という悲痛な声が上がっています。
管理が滞れば、どんなに便利な場所にある建物であっても、あっという間に朽ち果ててしまいます。この恐ろしいリスクについて、福岡県マンション管理士会の藤野雅子理事長は次のように警鐘を鳴らしています。
管理が滞れば建物はあっという間に古くなり、街の治安にも影響する
「築40年超」が激増する未来に備える
こうした問題は、決して他人事ではありません。国土交通省のデータによると、築40年を超えるマンションは2024年末には全国で約148万戸ですが、20年後にはその3倍以上の約483万戸にまで急増すると推計されています。
マンションの物理的な寿命は、適切な手入れをすれば80年から100年以上とも言われています。一方で、国の調査では「今のマンションに永住したい」と考えている人が6割にも上ります。みんなが安心して住み続けるためには、建物をいかに長持ちさせるかが最大の課題となっているのです。
崩壊寸前から「入居希望が絶えない人気物件」への大逆転
たとえ一度ボロボロになってしまっても、住人の力で復活させた希望の事例があります。名古屋市にある築55年の「パラシオン覚王山」です。
2000年ごろ、このマンションは外壁が剥がれ落ち、コンクリートの破片が落下するほど危険な状態でした。当時は自主管理という名目ながら実態としての管理組合がなく、不動産業者による評価も5段階で最低の「ランク1」という絶望的な状況だったのです。しかし、新しく入居した住人たちが「このままではいけない」と立ち上がり、理事会を組織しました。
彼らは30年以上放置されていた修繕に乗り出し、マンション維持管理機構やNPO法人といった専門家の協力を仰ぎました。公的機関から資金を調達し、耐震工事まで完了させた結果、今では入居希望者が絶えないほどの人気物件に生まれ変わったのです。
ぶん吉が住む西荻窪や吉祥寺も、古いものを大切にする「ヴィンテージ」の魅力あふれる街ですが、それは確かな手入れがあってこそ。住人の愛着が建物の価値を再生させるのだと、改めて実感しました(ちゅいヨ!)。
「管理計画認定制度」がもたらす新しい資産価値
東京都板橋区にある築52年の「高島平ハイツ」は、国の「管理計画認定制度」を全国で初めて活用した物件として注目されています。
この制度は、自治体がマンションの管理計画を厳しくチェックし、合格した物件に「お墨付き」を与えるものです。認定を受ければ、住宅ローンの金利優遇が受けられるなどのメリットがあるだけでなく、これから買おうとしている人に対して「ここは将来も安心な物件だ」という強力なアピールになります。
欧州では、築100年を超える建物でも、管理の力によって「古ければ古いほど価値が高まる」ことが珍しくありません。日本も「新築がピーク」という考えから脱却する時が来ています。東京都市大学大学院の斉藤広子特任教授もこのように述べています。
日本でもできるだけ長寿命化させる管理を目指すべきだ
法改正で変わる!話し合いをスムーズにする仕組み
これまでのマンション管理では「連絡がつかない持ち主が一人でもいると、大事なことが決められない」という高い壁がありました。しかし、2024年4月の法改正によって、この状況が劇的に改善されました。
みんなにもわかりやすく例えると、「クラスの遠足の行き先を決める会議で、欠席して連絡も取れない子の返事を待つ必要がなくなり、出席している人たちだけでサッと決められるようになった」というイメージです。
所在不明の人を決議の人数から外せるようになったことで、これまで難航していた大規模修繕やルールの変更などが、みんなで決めやすくなったのです。これはマンションの未来を明るくする、とても大きな一歩です。
よくある疑問(FAQ)
Q: 古いマンションはもう壊すしかないの?
A: いいえ、そんなことはありません。適切な修繕を続ければ100年住むことも夢ではありません。名古屋の事例のように、一度評価が最低まで落ちても、住人の努力で人気物件として復活させることは十分に可能です。
Q: 管理組合がうまく機能していない時はどうすればいい?
A: まずは同じ思いを持つ住人と手を取り合うことが大切です。自分たちだけで抱え込まず、マンション維持管理機構や専門のNPO法人など、外部の力を上手に借りるのが成功のコツです。
Q: 「管理が良い」マンションはどうやって見分けるの?
A: 自治体の「管理計画認定制度」を受けているかは一つの目安になります。また、将来の工事計画である「長期修繕計画」が現実的な内容で作成されているか、修繕履歴がしっかり残っているかを確認するのがポイントです。
まとめ:住む人の姿勢が未来の明暗を分ける
マンションの未来が「お宝」になるか「廃虚」になるかは、建物の古さそのものではなく、そこに住む人たちの姿勢で決まります。
どれほど豪華な建物でも、住人が無関心になれば一気に衰退します。逆に、住人が協力して建物を見守り続ければ、年を重ねるほどに深みが増し、価値が高まっていくのです。
皆さんのマンションは、今どんな状態でしょうか?まずは一度、管理組合のニュースを読んだり、掲示板を確認したりすることから始めてみませんか。一人一人の小さな関心が、大切な資産の未来を救うことにつながるはずです(ちゅいヨ!)。
専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)
マンションの資産価値を維持することは、将来の売却や住み替えの自由度を高めるだけでなく、相続という観点からも極めて重要です。適切に管理された不動産は、次世代へ引き継ぐべき「富」となりますが、管理不全の物件は、家族にとって処分に困る「負債」になりかねません。ご自身のライフプランをより確実なものにするためにも、不動産の「管理の質」をチェックし、向上させる取り組みは、最も効果的な資産運用の一つと言えるでしょう。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都西荻窪・吉祥寺エリアを中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
法務と資金計画の両面から、ご家族の「安心」と「納得」をワンストップでサポート。対面相談を大切にしつつ、オンラインで「東京の実家・不動産」に関する全国からのご相談にも対応しています。
相続・生前対策は、ご家族ごとの状況整理が解決への第一歩です。
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