「国債で相続税が安くなる?」話題の新ルール案をやさしく読み解く

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

住み心地の良い西荻窪や吉祥寺の街を散歩していると、穏やかにセカンドライフを楽しまれている高齢の方々をよく見かけます。そんな皆さんの間で最近注目されているのが、「国債を買うと相続税が安くなるかもしれない」というニュースです。

「国債」というのは、私たちが国にお金を貸して、利子をもらう仕組みのこと。これがもし相続税の節税に繋がるとなれば、ご家族への資産の残し方が大きく変わるかもしれません。今回は、この新しいルール案がなぜ議論されているのか、みんなにわかるようにやさしく解説します。

国債を相続するときの税金が安くなるかもしれないお話

いま、政府や政治家の間で「個人向け国債」のルールを見直そうという動きが活発になっています。片山さつき財務相も2024年7月の記者会見で、購入を促すための策について「やっぱりやっていく時じゃないか」と前向きな姿勢を示しました。

具体的には、与野党から「個人向け国債にかかる相続税を軽くしよう」という案が浮上しています。自民党の中西健治衆院議員は、世代を超えて国債を持ちやすくすることで、高齢者層にもっと買ってもらえるようにすべきだと考えています。

なぜそこまでして国債を買ってほしいのか。実は、日本の家計が持っている資産のうち、国債が占める割合は2024年3月時点でわずか1.7%にとどまっています。国としては、眠っている個人のお金を、もっと国債という形で活用してほしいという狙いがあるのですね。

相続の現場を見守る僕としては、家族の絆を次世代に繋ぐ新しい選択肢になるのか、とても気になるところだもちゅいヨ!

NISAに国債が入るかもしれない?

もう一つ、大きな話題になっているのが、国民民主党が提出した「NISA(少額投資非課税制度)に国債を組み入れる」という法案です。

現在のルールでは、国債をNISAで買うことはできません。NISAは主に株や投資信託が対象だからです。しかし、この案では、株などは値動きが怖くて手が出せないけれど、預貯金のままにしておくのはもったいない……と考えている高齢者の方々をターゲットにしています。

安全性の高い国債をNISAの仲間に加えることで、「貯蓄から投資へ」という国の大きな流れに、より多くの人を巻き込もうとしているのです。

「それはズルい!」という反対意見がある理由

この案には魅力がある一方で、「特定の金融商品だけを特別扱いするのは不公平だ」という厳しい意見もたくさん出ています。証券業界などからは、なぜ国債だけを優遇するのかという疑問の声が上がっています。

財務省の幹部からも、次のような慎重な意見が出ています。

「個人向け国債だけ相続税を優遇する理由が見つからない」

また、公平性の観点でも課題があります。そもそも相続税を払う必要があるのは、亡くなった人のうち約1割、いわゆる富裕層の方々に限られています。そのため、この制度が実現しても、恩恵を受けられるのは一部の資産家に偏ってしまうため、「お金持ち優遇の節税策」になりかねないという批判があるのです。

私たちの生活や銀行への影響

この動きには、銀行業界もハラハラしています。全国銀行協会の加藤会長は、もしみんなが預金を一斉に国債に移してしまったら、銀行にお金が残らなくなると心配しています。

銀行の預金が減ってしまうと、地域の企業に貸し出すための「成長資金」が足りなくなり、日本経済全体に悪影響が出る恐れがあるからです。

さらに、国としても無視できないのが「税収」の問題です。最近は物価や資産価格の上昇もあり、2025年度の相続税収は3.8兆円と過去最高を更新する見込みです。国債を優遇しすぎて、この貴重な税収が大幅に減ってしまうことを財務省は懸念しています。

背景には、これまで国債をたくさん買ってきた日本銀行が、その量を減らそうとしているという事情があります。日銀に代わる新しい「買い手」として、個人の皆さんに期待が集まっている一方で、副作用も大きいのが現状なのです。

よくある疑問(FAQ)

Q1  国債を買えば誰でも相続税が安くなるの?

A2 まだ検討段階ですが、もし決まったとしても、恩恵を受けるのはもともと相続税がかかるような資産を持っている人が対象になります。例えば、配偶者と子供2人の家庭なら、相続財産が4800万円を超えている場合などが目安です。

Q2  なぜ今、国はそこまでして国債を買ってほしいと思っているの?

A2 これまで日本銀行が国債を大量に買い支えてきましたが、現在はその買い入れ額を減らす方向に動いています。そのため、国債を安定して持ってくれる「新しい受け皿」として、個人マネーを呼び込みたいという切実な事情があるのです。

まとめとこれからの注目ポイント

今回の国債をめぐる議論は、年末の税制改正に向けてさらに本格化する見通しです。

これまでの相続税対策といえば、現金よりも税制面で有利な「不動産」を活用するのが定番でした。しかし、もし金融資産である国債に新しい優遇ルールができれば、資産運用のバランスをどう考えるか、戦略の立て直しが必要になるかもしれません。

大切なのは、制度が変わるかどうかを注視しつつ、「自分の家族にとって最適な財産の形は何か」を今のうちから話し合っておくことですね。

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

現在の税制において、金融資産は原則として時価で評価されるため、実勢価格より評価が低くなる傾向にある不動産と比較して相続税の負担が重くなる構造があります。今回の国債優遇案は、その格差を埋める議論の一環と言えます。

しかし、特定の金融商品のみを対象とすることは市場の歪みを招きかねません。大和総研の是枝俊悟主任研究員が指摘するように、特定の国債だけでなく、NISA口座内の資産全般に対する相続税優遇を検討するなど、より包括的で公平な制度設計が求められるでしょう。今後の議論の行方を慎重に見極める必要があります。

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