65歳からの仕事探しが過去最多に?物価高に負けないこれからの働き方と年金の新ルール

働く高齢者が過去最多を更新。背景には物価高と年金の伸び悩みという厳しい現実があります。

企業の人手不足で採用意欲は高く、年金をもらいながら働くための制度も改善されています。

こんにちは!西荻窪・吉祥寺の相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

生活費の悩みと向き合う新しい日常

「最近、スーパーの買い物が高くなったな」と感じることはありませんか?例えば、製粉大手のニップンが8月納品分から小麦粉やパスタを1〜12%値上げすると発表したように、身近な食品の価格上昇が家計を直撃しています。

こうした背景から、今、多くの先輩たちが再び仕事を探し始めています。なぜ今、お仕事を始める人が増えているのか、みんなにもわかるようにその理由を紐解いていきましょう。

働く高齢者が過去最多になった理由

厚生労働省が発表した2024年4月の一般職業紹介状況によると、65歳以上の新規求職申込件数は12万8003件に達しました。これは前年同月比で3.9%の増加となり、過去最多を記録しています。

現在、仕事を探している人全体の約4分の1を高齢者が占めているのが実情です。その最大の理由は、止まらない物価上昇に対して、年金の支給額の伸びが追いついていないという切実な問題にあります。

厚労省の担当者も、「物価高のなかで年金だけでは足りず、ダブルワークをしなければならないとの声も聞く」とコメントしています。非正規雇用一つだけでは生活費の不足を補いきれず、複数の仕事を掛け持ちせざるを得ない厳しい現実が浮き彫りになっています。

年金と物価の追いかけっこ

なぜ年金だけで生活するのが難しくなっているのでしょうか。そこには「マクロ経済スライド」という仕組みが関係しています。

これは、インフレで物価が上がっても、年金制度の持続可能性(サステナビリティ)を保ち、将来世代に制度を繋いでいくための「安全装置」のような仕組みです。物価や賃金の伸びから一定の調整率を差し引くことで、あえて支給額の伸びを低く抑える調整が行われます。

2025年度の年金額は、年度単位の改定として1.9%の引き上げ(6月支給分から反映)となりました。しかし、計算の基準となった物価上昇率は2.7%、賃金変動率は2.3%でした。つまり、お金の実質的な価値が目減りする中で、不足する生活費を補う必要性が高まっているのです。

企業がシニア世代を求めている背景

一方で、働く意欲のある高齢者にとって追い風となるデータもあります。マイナビが2025年5月に実施した調査によると、直近半年の間に65歳以上を非正規雇用で採用した企業は44.8%に上りました。

企業がシニア世代を求める最大の理由は「人手不足の解消・改善」です。経験豊かな働き手は、今や社会に欠かせない存在となっています。

国もこの動きを後押ししており、2029年までに65〜69歳の就業率を57.0%以上に引き上げるという目標を掲げています。皆さんが働きやすい環境を整えるよう企業へ働きかけているため、仕事を見つけやすい時期に来ているといえますね。

働き損にならない新しい年金ルール

「働くと年金がカットされて損をするのでは?」という不安を解消するために、在職老齢年金制度の大きな見直しが行われました。

ここで重要になるのが、月々の「賃金」と「厚生年金」を合わせた合計額の基準です。これまでは合計が月額51万円を超えると年金が一部停止されていましたが、2026年度からはこの基準が「月額65万円以下」へと大幅に引き上げられます。

この改正により、年金のカットを心配して働く時間を抑える「働き控え」をせずに、しっかりとした収入を得ながら年金も満額受給できる環境が整いつつあります。

よくある疑問(FAQ)

Q:年金をもらいながら働くと、年金が減らされると聞きましたが本当ですか?
A:これまでは給与と年金の合計が「月額51万円」を超えるとカットされていましたが、新しいルールでは「月額65万円」までなら全額もらえます。安心して働ける枠がぐんと広がりました(ちゅいヨ!)。

Q:なぜ物価が上がっているのに年金はそれほど増えないのですか?
A:年金の制度を将来にわたって長く保つために、物価の上がり方よりも少し低めに調整する「マクロ経済スライド」という仕組みがあるからです。

これからの暮らしを豊かにするために

物価高という課題はありますが、社会は皆さんの力を必要としており、在職老齢年金の基準緩和など、制度面も皆さんの味方になってくれています。

働くことは生活の安定だけでなく、社会とのつながりや生きがいにも通じます。あなたにとって、仕事と年金の理想的なバランスはどんな形ですか?

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

在職老齢年金の基準緩和は、シニア世代のライフプランに大きなプラスとなります。月額65万円という基準の緩和により、手取り額を増やしながら資産形成や生活の質の向上を図ることが可能になります。

物価動向や自身の健康状態を考慮しつつ、収支のバランスを見直し、制度を賢く利用しながら自分らしいセカンドライフを設計しましょう。

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