
非上場株の評価が60年ぶりに刷新。意図的な節税が今後難しくなります。 大企業ほど増税の恐れがあり、円滑な事業承継への影響が心配されています。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
お父さんやおじいちゃんが経営している会社の株、実はいくらくらいの価値があるか知っていますか?「うちは上場していないから、株の値段なんて関係ないよ」と思っているなら、それはちょっと危ないかもしれません。今、国税庁は非上場株の評価ルールを根本から変えようとしています。これは日本のほとんどの会社に関係する、とても大きなニュースなのです。

60年ぶりの大改革が始まる理由
現在、亡くなった人から引き継いだ非上場株の価値を計算するときには「財産評価基本通達」というルールが使われています。実はこのルール、1964年に作られてから一度も根本的な見直しが行われてきませんでした。60年前のルールが今までずっと現役だったなんて、驚きですよね。
しかし最近では、資産を入れ替えたり、配当の金額を調整したり、さらには「決算期を変更」してタイミングをずらしたりといった手法を組み合わせ、評価額をわざと下げるケースが目立っています。
国税庁が重い腰を上げたのは、こうした意図的な節税を放置すると、まじめに税金を払っている人との間で不公平が生まれてしまうからです。みんなが納得できる「公平な課税」を実現するために、ついにメスが入ることになりました。
評価ルールを抜本的に見直せば、現行の評価ルールを定めた1964年以来初めてとなる
時価とルールの大きなズレ
上場している株なら、証券取引所での取引価格がそのまま「時価(今の価値)」になります。でも、非上場株は売り買いされる場所がないため、本当の価値がいくらなのか判断するのが非常に難しいのです。
そこでルールに従って計算するのですが、その計算結果と、実際の会社の価値との間に大きな「乖離(かいり)」、つまりズレが生じていることが問題になっています。
実際にあったケースでは、相続人がルール通りに計算して「約21億円」と申告した株がありました。ところが国税局は「実態と違いすぎる」と判断し、約40億円と再評価して追加の税金を課したのです。
ルールを守って計算したはずなのに、後から「その評価は不適当だ」と言われてしまうのは、納税者にとって予測ができず困ってしまいますよね。これは「総則6項」という、国がいわば「緊急ブレーキ」のように使う例外規定があるからなのですが、この運用の危うさも議論の的になっています。
私たちの暮らしや会社への影響
日本にある会社の数は約299万社ですが、そのうち上場しているのはたったの約4千社。つまり、日本の会社の99%は非上場企業なのです(ちゅいヨ!)。今回のルール変更は、街の小さなお店から地元の有力企業まで、あらゆる会社に関わってきます。
特に、会社が生み出す利益が大きかったり、会社の規模が大きかったりするほど、新しいルールでは評価額が上がり、結果として相続税が増えてしまう可能性があります。
ここで心配されるのが、会社を次の世代に引き継ぐ「事業承継」への影響です。税金の負担があまりに重くなりすぎると、後継者が会社を引き継ぐことを諦めてしまい、地域の雇用や経済を支える大切な会社がなくなってしまうかもしれません。
よくある疑問(FAQ)
Q.いつから新しいルールになるの?
A.国税庁は有識者による検討会を設置し、年内に議論を進める予定です。2027年度の税制改正での調整を目指して準備が進められています。
Q.なぜ大きな会社ほど税金が上がりそうなの?
A.2024年11月に公表された会計検査院の分析で、「計算方式の違いによって、会社の規模が大きいほど株の評価が実態より低く算出される傾向にある」と指摘されたためです。現在のルールでは規模が大きい会社ほど「割引率」の高い計算方法を選べる仕組みがあるため、そこが修正される見込みです。
Q.会社を継ぐための助け舟はないの?
A.贈与税や相続税の支払いを待ってもらえる「事業承継税制」という仕組みがあります。ただし、受け継いだ株を生涯持ち続けなければならないなど条件が厳しいため、評価ルールの見直しと一緒に、この制度をもっと使いやすく改善すべきだという声も専門家から上がっています。
むすび:公平さと未来のバランス
今回の見直しは、いわゆるルールの穴を突いた「ズル」をさせないためのものです。しかし、それによって一生懸命に地域を支えている会社の存続が危うくなってはいけません。
誰もが納得できる公平な仕組みと、大切な事業を未来へつないでいくための配慮。その両方のバランスが取れた、新しいルール作りが期待されています。
皆さんの周りの大切な会社が、これからもずっと続いていくためには、どんなルールが理想だと思いますか?
専門家としての一言
非上場株の評価は、専門家でも判断に迷うほど非常に複雑な分野です。2027年度の改正に向けて、今後どのような評価手法が採用されるのか、その動向を慎重に見守る必要があります。
経営者や後継者の方々にとっては、単に税金を安くするという対策だけではなく、法改正のリスクも踏まえながら、いかにして事業を次世代へ確実に繋いでいくかという「事業承継」の全体像を考えることがこれまで以上に重要になります。早いうちから信頼できる専門家に相談し、長期的な視点で準備を進めることをお勧めいたします。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
法務と資金計画の両面から、ご家族の「安心」と「納得」をワンストップでサポート。対面相談を大切にしつつ、オンラインで「東京の実家・不動産」に関する全国からのご相談にも対応しています。
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