
緊迫した事態が起きると、金よりも「現金(米ドル)」の価値が一番高くなる。投資家が株の損を埋めるために、持っていた金を売って現金化を急ぐから。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
今日は、世界が不安な状況になったとき、お金や金(ゴールド)がどう動くのか、その意外な仕組みについて分かりやすくお話しします。

有事なのに金が値下がりした不思議
イランによる攻撃が報じられた直後、金の国際価格は一時1トロイオンス5400ドル台まで急騰しました。しかし、その翌日には心理的な節目である5000ドルを割り込み、4995ドルまで急落したのです。
多くの人が「世界が危なくなったら安全な金を買え」という格言を信じていますが、実際には攻撃開始前よりも価格が3%下落するという、教科書とは逆の動きを見せました。この現象は金だけでなく、銀(シルバー)にも波及し、一時13%も値下がりする場面があったのです。なぜ、危ない時ほど手放される資産があるのでしょうか。
投資家が金を売ってまで欲しがるもの
その理由は「キャッシュ・イズ・キング(現金は王様)」という言葉に集約されます。 市場がパニックになると、投資家にとって最も大切なのは「流動性」、つまり「いつでも、どこでも、すぐ支払いに使えること」になります。
特に重要なのが「追加証拠金(追い証)」への対応です。これは、株などの取引で損が出た際、取引を続けるために支払わなければならない「追加の保証金(追いチャージ)」のようなものです。投資家は株で出た大損を埋めるため、あるいはこの追い証を払うために、手持ちの金を売って大急ぎで現金を作ろうとするのです(ちゅいヨ!)。
マーケットアナリストの豊島逸夫氏は、この状況を次のように分析しています。
金を買って備え、実際の有事に一時的に金を売って株式などの損失を埋め合わせる。これまでの有事の際の流れと同じだ
つまり、金はいざという時のための「最高級の貯金箱」であり、本当の危機の瞬間には、その貯金箱を割って中身の現金を取り出す動きが優先されるわけです。
過去の大きなショックでも起きた同じ現象
実は、歴史を振り返ると同じことが何度も起きています。
例えば2008年のリーマン・ショック時。当初は買われていた金も、株価の下落が加速すると、現金を確保する動きに押されて900ドル台から600ドル台へと急落しました。 また、2020年のコロナ・ショック時も同様です。1700ドル台の高値にあった金は、現金の必要性に迫られた人々によって1400ドル台半ばまで売り込まれました。
「噂で金を買って備え、事件が起きたら売って現金を作る」という流れは、投資の世界では繰り返されるパターンなのです。
結局どの国のお金が一番強いのか
今回、金さえも売られる中で独歩高(一人勝ち)となったのが「米ドル」でした。 近年、世界では「脱米ドル(ドルを使わない動き)」が進んでいると言われてきましたが、いざ危機が起きると、やはりドルの信頼性は圧倒的でした。
米ドルは、石油の取引や国同士の貿易で使われる「基軸通貨」です。 例えるなら、砂漠の真ん中で喉が渇いたとき、誰もが受け取ってくれる「水」と交換できる唯一の通貨が米ドルであるようなものです。世界中どこでもすぐに使える安心感があるからこそ、パニック時には皆が他の資産を捨ててでもドルを欲しがるのです。
よくある疑問(FAQ)
Q:金はもう安全な資産ではないのですか?
A:一時的には現金化のために売られますが、長期的に不安が続くなら再び「安全資産」として買われる可能性は高いです。ただし、今回のように短期的に「金より現金」という瞬間があることは知っておくべきです。
Q:なぜ日本円ではなく米ドルが買われるのですか?
A:日本円も安全と言われることがありますが、エネルギーや貿易の決済に直接使えるドルの汎用性には敵いません。世界規模のパニックでは、最も使い勝手が良い「王様」のドルに資金が集中します。
これからの資産の考え方
「有事=金」という単純な図式だけでなく、パニックの初期段階では「まず現金(米ドル)」という猛烈な動きが出ることを覚えておきましょう。 投資の世界では、知識がある人ほど「なぜ今、金が売られているのか」を冷静に判断し、次の波に備えることができます(ちゅいヨ!)。
あなたは、もしもの時に備えて、どんな形で資産を持っておきたいですか?
専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)
資産形成において、分散投資(ゴールドなどを持つこと)は非常に有効な手段です。しかし、今回の事例が示す通り、最も重要なのは「流動性の管理」です。いくら価値のある資産を持っていても、必要な時にすぐ現金化できなければ、生活や取引を守ることはできません。一つの正解に固執せず、市場の原理を理解して、常に一定の現金を確保しておく余裕を持つことが、真の資産防衛に繋がります。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
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