
2025年の首都圏の定借マンション供給は24年の2.7倍と過去最多の1502戸に。 好立地で割安ですが、将来は建物を解体して土地を更地で地主に返す必要がある住まいです。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
最近、マンションの価格が上がりすぎて「自分たちの予算では手が届かない……」と悩んでいる方が増えています。そんな中、これまでの「家は一生持ち続けるもの」という常識を覆すような、新しい住まい方が注目を集めています。それが「定期借地権付きマンション(定借マンション)」です。なぜ今、この物件が急増しているのか、専門家の視点でその裏側をわかりやすく解説しますね。

定期借地権付きマンションの仕組み
定期借地権付きマンションとは、50年や70年といったあらかじめ決められた期限の間だけ、地主さんから土地を借りてその上に建っているマンションのことです。
一般的なマンションは土地も建物も自分のものになりますが、定借マンションの場合、購入者が自分のものとして持てるのは「建物」だけ。ここが大きな違いです。そして最も大切なルールは、期限が来たら建物を解体して更地に戻し、地主さんに土地を返さなければならないということです。つまり、住める期間に終わりがある「期間限定のマイホーム」なのです。ちゅいヨ!
供給が増えている背景
なぜ今、こうした期限付きのマンションが過去最多のペースで増えているのでしょうか。実は、土地をめぐる「貸したい側」と「建てたい側」のニーズがぴたりと一致したからなんです。
最大の理由は、地価(土地の値段)の急激な上昇です。不動産会社がマンションを建てるための土地を買おうとしても、値段が高くなりすぎて手に入れるのが非常に難しくなっています。一方で、代々の土地を守ってきた地主さんも「土地を手放したくないけれど、有効に活用して収益を上げたい」と考えています。
このように「土地を売りたくない地主」と「土地取得コストを抑えて住宅を提供したい不動産会社」をつなぐ解決策として、定借マンションの開発が加速しているというわけですね。
好立地で割安という大きなメリット
定借マンションの最大の魅力は、なんといっても「一等地」に「割安」で住めることです。
具体的な物件を見ると、三井不動産レジデンシャルの「パークコート ザ・三番町ハウス(千代田区)」や、日鉄興和不動産などの「リビオシティ文京小石川(文京区)」、三菱地所レジデンスなどの「ザ・パークハウス 門前仲町(江東区)」といった、本来なら手が届きにくい人気エリアでの供給が目立っています。
価格面についても、不動産経済研究所の専門家は次のように分析しています。
同じエリアで一般的なマンションを買おうとすると15~20%ほど高い価格になるケースが多い
土地を購入するコストがかからない分、販売価格が周辺相場より15〜20%ほど安く設定されることが多く、これが「都心に住みたい」と願う若い世代にとって大きなチャンスになっています。
一般的な物件とは違う維持費
安く買える定借マンションですが、実は毎月の「ランニングコスト」には注意が必要です。
購入後にかかるお金は、一般的な管理費や修繕積立金だけではありません。地主さんに支払う「地代」が毎月発生します。さらに、契約終了時に建物を壊すための「解体積立金」もあわせて積み立てていく必要があります。
住宅ローンの支払額は安く抑えられても、これら独自の維持費を合計すると、毎月の手出し額は一般的なマンションより高くなるケースもあります。購入価格の安さだけでなく、毎月のトータルコストをしっかりシミュレーションしておくことが大切です。
10年から20年で住み替えるという選択
「家を買ったら一生住むもの」という考え方が、今大きく変わろうとしています。定借マンションを選ぶ人たちの多くは、最初から「最後まで住み続けること」を考えていません。
販売担当者からは、次のような最近の実態が語られています。
最近の契約者の多くは10~20年ほどで住み替える前提で購入している
定借マンションは、期間の終わりに近づくほど売却価格が下がりやすい傾向にあります。そのため、資産価値が維持されている10〜20年程度のタイミングで賢く売却し、ライフステージの変化に合わせて次の住まいへ移る。そんな「軽やかな住み替え」を前提にした戦略的な住まい方が、合理的と考える層に支持されているのです。
よくある疑問(FAQ)
【疑問1】期限が来たら延長はできるの?
【回答】原則として延長はできません。期限が来たら契約を終了し、更地にして地主に返却するのがルールです。そのため、将来の退去を見越して「その時までに次の住み替え資金をどう確保するか」というプランを立てておく必要があります。
【疑問2】どんな人が買っているの?
【回答】都心に通勤する共働きの若い夫婦など、利便性を最優先する実需層が中心です。高騰する都心マンションの中で、手が届く価格で質の高い暮らしを手に入れ、かつ将来の住み替えも柔軟に考えたいという方々に選ばれています。
まとめと問いかけ
地価が高騰し続ける今の時代、「所有」にこだわらずに「利用」する権利を買う定借マンションは、賢い選択肢の一つになっています。期限があるからこそ、その期間の利便性を最大限に楽しみ、人生の段階に合わせて住まいを最適化していく。そんな新しい価値観が広がっています。
あなたは「一生モノの家」と「利便性の高い期間限定の家」、どちらに魅力を感じますか?
専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)
定期借地権付きマンションは、初期の購入費用を抑えつつ理想の立地を手に入れる有効な手段ですが、長期的な資産設計には慎重さが求められます。将来の売却価格は残りの借地期間に強く左右されるため、一般的な物件とは資産価値の目減りするスピードが異なります。地代や解体積立金を含めた月々の実質負担を把握し、数十年後の住み替え時期を明確に見据えた資金計画を立てることが、この住まいを賢く使いこなすための鍵となります。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
法務と資金計画の両面から、ご家族の「安心」と「納得」をワンストップでサポート。対面相談を大切にしつつ、オンラインで「東京の実家・不動産」に関する全国からのご相談にも対応しています。
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