成年後見制度が劇的に変わる!「一生続く」不安を解消する改正のポイント

必要な時だけ後見制度を使い、用件が済めば終了できる「スポット利用」が始まります。 報酬の負担が抑えられるほか、後見人の交代もこれまでより柔軟に行えるようになります。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

これまで「成年後見制度」と聞くと、「一度始めたら本人が亡くなるまでやめられない」「ずっと高い費用がかかり続ける」といったイメージがあって、利用をためらっていた方も多いのではないでしょうか。大切な家族を守るための制度なのに、出口がないというのは不安ですよね。

今の制度について次のように指摘されています。

「利用を始めると、本人が亡くなるか、判断能力が回復しない限り終えることはできない」

そんな「一生続く」という重い負担を解消するために、今、制度がもっと使いやすく、もっと優しい仕組みに変わろうとしているんだちゅいヨ!

必要な時だけ利用できる「スポット利用」の実現

今回の法改正で最も注目されているのが、必要な時だけ制度を利用し、用事が済んだら終了できる「スポット利用」の仕組みです。

これを実現するために、新しい制度では支援の仕組みが「補助」という形に一本化されます。「補助」というのは、本人の判断能力に合わせて、必要なことだけを家庭裁判所に認めてもらうモードのこと。全部をお任せするフルサポートではなく、必要な部分だけ手助けする形にまとまるんだね。

具体的には、以下のようなケースで便利になります。

  • 遺産分割協議:亡くなった人の財産をどう分けるか話し合うこと。この話し合いの間だけ利用する。
  • 自宅売却:施設に入るお金を作るために家を売る。その手続きが終われば制度を終了する。

これまでは特定の用事のために使い始めても、その後ずっと後見人がつき続けていました。司法書士の福村氏は、この改正について次のように述べています。

「使い勝手の悪さからためらっていた人の利用を後押しすることが見込める」

必要な時だけ助けてもらえるようになれば、制度がぐっと身近になるはずだちゅいヨ!

ずっと払い続ける「報酬の負担」が軽くなる

成年後見制度を利用すると、家庭裁判所が選んだ弁護士や司法書士などの専門職が後見人に就くことが多くあります。その場合、本人の財産から「報酬」を支払わなければなりません。

東京家庭裁判所が示している報酬の目安は、月々2万から6万円です。これが一生続くとなると、家計にとっては大きな負担になってしまいます。

スポット利用が可能になれば、用事が済んだ時点で後見が終了するため、報酬を延々と支払い続ける必要がなくなります。トータルで支払う金額が大幅に抑えられるようになり、本人の財産をより有効に、自分自身の生活のために使えるようになるのです。

後見人の交代がスムーズに

「選ばれた後見人と相性が合わない」「家族の希望を全然聞いてくれない」といった悩みも、今までは解決が難しい問題でした。

今のルールでは、後見人を解任(辞めさせること)するには、お金を盗むような不正行為や、よほどひどい行いがあることが証明されなければなりませんでした。しかし、改正案では新しく「本人の利益のため特に必要があるとき」というルールが作られます。

例えば、本人の生活を楽しくするための出費を理由なく認めなかったり、介護の会議に全然出席しなかったりする場合など、不正とまでは言えなくても「本人にとって良くない」と判断されれば、より柔軟に後見人を交代できるようになります。

しかも、この理由での交代は、その人のキャリアに傷がつく「欠格事由」には当たりません。だから裁判所も、より本人にぴったりの人へ交代させる手続きが進めやすくなるんだね。

自分の意思を尊重する「任意後見」とのセット使い

成年後見制度には、元気なうちに自分で後見人を選んでおく「任意後見」と、判断能力が落ちた後に国が決める「法定後見」の2種類があります。これまでは原則としてどちらか一方しか選べませんでしたが、改正後は両方を組み合わせて使えるようになります。

基本的には自分で選んだ人に任せつつ、その人では対応が難しい専門的なトラブルが起きた時だけ、法定後見の助けを借りるという「いいとこ取り」ができるようになります。

  • 悪徳商法の業者にお金をだまし取られそうになった時
  • 自宅を売ろうとしたら、お隣との境界線(土地の境目)でもめてしまった時

このように、任意後見ではカバーしきれない難しいトラブルを法定後見がバックアップすることで、守りがより強固になります。

よくある疑問(FAQ)

Q:すでに後見制度を利用している人も、この改正の対象になりますか? 

A:すでに利用している人を対象に含めるかどうかは、現在検討されています。今後、法律案の詳しいルール(付則)で示される予定です。

Q:判断能力が常に不十分な人の場合は、これまで通りずっと利用することになりますか? 

A:はい。常に保護が必要な方の場合は、利用を続けることになります。問題が解決した後も、財産管理や生活を支え続けることが本人の利益につながるからです。

Q:後見人を解任されたら、その人は二度と後見人になれないのですか? 

A:これまでの「不正による解任」は、二度と後見人になれない原因となっていました。しかし、新設される「本人の利益のための解任」は、欠格事由には当たりません。そのため、より適切な人へ交代させるための前向きな仕組みとして機能します。

終わりの挨拶

成年後見制度は、これまでの「一度入ったら出られない仕組み」から、必要な時に必要な分だけ手を差し伸べてくれる「頼もしい道具」へと大きく姿を変えようとしています。

制度の壁が低くなることで、誰もが自分らしい生活を最後まで守りやすくなるはずです。皆さんも、もし自分や家族にサポートが必要になったとき、どんな風にこの道具を使いたいか、一度ゆっくり考えてみませんか?

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

今回の改正は、個人の資産形成や相続準備において非常に大きな前進となります。これまでは「後見制度を使うと資産が凍結され、教育資金の援助や住宅ローンの見直しといった柔軟な資産運用ができなくなる」という懸念が、多くの家族のライフプランを阻んできました。

しかし、スポット利用や後見人の柔軟な交代が可能になることで、個人の意思や家族のライフステージに合わせた、きめ細やかな資産管理が実現します。将来の不確実性が軽減されることで、より前向きで安心できる相続準備に取り組める環境が整うでしょう。

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