
海外に住む親族を養っている場合に受けられる「扶養控除」のルールが、さらに厳しくなるかもしれません。政府は2026年に大規模な実態調査を行い、その結果をもとに2027年度の税制改正を検討する予定です。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
日本で働きながら海外の親族に仕送りをして税金を安くする仕組みが、今、大きな曲がり角を迎えています。これまで何度もルールが変わってきましたが、ついに国が「本当に正しく行われているのか」を本気で調べ直すことにしたようです。中学生のみなさんにも分かりやすく、このニュースの裏側を解説するね。

2026年に始まる大規模な答え合わせ
財務省と国税庁は、2026年中に海外居住親族の扶養控除に関する大規模な実態調査を実施することを決めました。
なぜ2026年なのか。専門家のボクから見ると、これには明確な理由があります。2023年にルールが厳しくなったのですが、その効果がしっかりと数字に表れるのが、ちょうど3年間のデータがそろう2026年だからです。この調査結果を「答え合わせ」として、2027年度のさらなる税制改正(ルール変更)につなげる狙いがあるんだよ。
背景には、海外の親族の実態を日本から把握するのが難しいため、不当に税金を安く済ませる「税逃れ」に悪用されているという根強い指摘があります。税金はみんなが公平に負担するべきもの。一部の人がズルをできてしまう状態を放置するのは、社会の信頼を壊すことになってしまうんだね。
驚きの実態:扶養家族が21人も?
過去の調査では、目を疑うようなデータが出ています。会計検査院が公表した調査によると、300万円以上の高い扶養控除を申告しているのは、主に外国人の方や、外国人の配偶者を持つ日本人の方でした。海外にルーツを持つ方は、どうしても海外とのつながりが強くなるため、この制度の影響を直接受けることになります。
特に注目すべきは、扶養している親族の数です。国内の親族だけを扶養している人の平均が5.9人だったのに対し、海外居住親族を含めて申告している人の平均は10.2人と、約2倍の差がありました。さらに、ソースにはこんな衝撃的な事例も記されています。
フィリピン人の配偶者をもつ日本人が海外に扶養親族が21人いると申告し、所得税額をゼロにしたうえで100万円以上の還付を受けていた事例もあった。
1人で21人も養うというのは、常識的に考えてかなり不自然ですよね。当時は海外に住む親族が本当に存在するのか、本当にその人が生活に困って仕送りを受けているのかを確認する仕組みが不十分でした。この「確認の難しさ」という制度の穴が、極端な申告を許してしまっていたのです。
これまでに行われてきた穴をふさぐ対策
こうした問題に対して、政府も黙っていたわけではありません。これまで2回、大きな対策を打ってきました。
2016年の改正では、親族関係を証明する書類や、銀行を通じた送金記録の提出が義務化されました。「口約束」ではなく、証拠を出しなさいというルールです。
2023年の改正ではさらに踏み込み、30歳から69歳の海外親族については、留学生や障害者、あるいは年間38万円以上の送金を受けている場合を除き、原則として控除の対象から外しました。
しかし、これだけ対策をしても政府が再調査に乗り出すのは、新たな「抜け道」を探す人と、それをふさぐ政府との間で、終わりのないいたちごっこが続いているからです。FPの視点で見ても、現在のルールが本当に「公平」を実現できているのか、再検証が必要な時期に来ているといえます。
よくある疑問(FAQ)
海外扶養控除について、よくある質問をまとめました。
質問:なぜ海外に住んでいる親族の扶養を把握するのが難しいの?
回答:日本国内ならマイナンバーなどで収入や家族関係がすぐ分かりますが、海外だとその国の書類が本物かどうか、本当にその親族が日本からの仕送りで生活しているのかを、日本の税務署が直接確認するのが非常に困難だからです。
質問:今のルールでは、誰でも海外の親族を扶養に入れられるの?
回答:いいえ、2023年のルール変更により、働き盛りの世代(30歳から69歳)は原則として対象外になりました。また、以前に比べて送金証明などのチェックも格段に厳しくなっています。
質問:次の税金ルールの変更はいつ決まるの?
回答:2026年の実態調査の結果を分析したあと、2027年度(令和9年度)の税制改正の中で具体的な内容が決まる予定です。
未来への展望
2026年の調査結果次第では、2027年からさらに厳しい制限がかかる可能性があります。本当に助けが必要な家族に仕送りをしている人まで疑われてしまうのは、とても残念なことです。
ここでボクから皆さんに問いかけたいのは、「一部の人のズルを許さないために、制度そのものをどんどん厳しくしていくことは、本当に正しい解決策なのかな?」ということです。皆さんは、国境を越えた家族の助け合いと、税金の公平性、どちらが大切だと思いますか?
これからの議論から目が離せません。ちゅいヨ!
専門家としての一言
扶養控除の制度が厳格化されるのは、税金の公平性を保ち、真面目に納税している大多数の国民を守るために必要なプロセスです。もし海外に親族がいて正当に扶養している場合は、今後さらに重要になる証明書類(送金記録や親族関係書類)を日頃から確実に保管しておくことが、自分自身の権利を守ることにつながります。ルールを正しく理解し、適正な申告を心がけましょう。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
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