年金
働き損はもう終わり?年金カットの基準緩和で知っておくべき3つの重要ポイント

4月から年金が削られる基準が65万円に緩和され、働く高齢者の手取りが増えます。
家族手当の復活や、年金を遅らせて受け取る時の増額幅が大きくなるメリットもあります。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
「社会の役に立ちたい」「生活のために頑張りたい」と一生懸命働いているのに、なぜか年金が減らされてしまう……。そんな、働くシニア世代が直面している「理不尽な悩み」を耳にすることがよくあります。せっかく稼いだのに、その分だけ年金がカットされるなんて、まるで働く意欲にブレーキをかけられているようで悲しいですよね。
でも安心してください!4月からの制度改正で、そのブレーキがぐっと緩やかになります。今回は、何がどう変わるのか、そして皆さんの生活にどんなプラスの影響があるのかを、中学生でもわかるように優しく解説します。

カットされる基準が「51万円」から「65万円」へ大幅アップ!
まず、「在職老齢年金(在老)」という仕組みをおさらいしましょう。これは、厚生年金を受け取りながら働く人の「賃金」と「年金」の合計額が一定を超えると、年金の一部または全額がカットされる制度のことです。
ここで専門家としての豆知識ですが、このカット対象になるのは「厚生年金」だけです。国民年金から支給される「基礎年金」は、どんなに稼いでも1円も減らされないので安心してくださいね。
さて、これまでは「給料+年金」の合計が月51万円を超えるとカットの対象でしたが、4月からはこの基準が65万円まで引き上げられます。ここでいう「給料(賃金)」には、残業代や通勤手当、さらにボーナスの12分の1も含まれる点に注意が必要ですが、それでも大幅な緩和です。
具体例(厚生年金10万円、給料50万円の場合)で比較してみましょう。
- 改正前: (10万円+50万円-51万円)÷2 = 4万5000円がカット
- 改正後: 合計60万円は基準の65万円以下のため、カットなし(全額支給)
このように、同じだけ働いても手元に残るお金が劇的に増えるケースがあります。この改正は、単なる金額の変更ではなく、高齢者が「働き損」を気にせず、持てる力を存分に発揮してもらうためのポジティブな変化なのです。
あきらめていた「家族手当」が戻ってくる可能性
次に、意外と見落とされがちなのが「加給年金」です。これは、いわば「年金版の家族手当」のような、とても心強い味方です。
本人が厚生年金に20年以上加入の場合、65歳時点で年下の配偶者がいれば配偶者が原則65歳になるまで年40万円強の加給年金がもらえる。
実はこの加給年金には、「本人の厚生年金が在職老齢年金によって全額カットされていると、加給年金もゼロになる」という厳しいルールがあります。
しかし、今回の基準緩和で厚生年金が「1円」でも支給されるようになれば、この年40万円強の手当もあわせて受け取れるようになります。これまで「給料が高すぎるから家族手当なんて無理だ」とあきらめていた人にも、受給のチャンスが巡ってきます。これは大きな「巣卵」の復活ですね、ちゅい!
「年金を遅らせて増やす」作戦の効果が最大化される
年金には、受け取りを遅らせることで受給額を一生涯増やせる「繰り下げ受給」という制度があります。1ヶ月遅らせるごとに0.7%増額され、70歳まで遅らせれば42%も増える、老後の強力な武器になります。
ところが、ここには多くの人が誤解しやすい「罠」がありました。実は、「在職老齢年金でカットされた分は、繰り下げても増額の対象にならない」というルールがあるのです。
改正前と改正後で、70歳から受け取る額(働くのをやめた後)がどう変わるか見てみましょう。
- 改正前: 5万5000円分しか増額対象にならず、70歳以降は月額12万3100円。
- 改正後: 10万円全額が42%増額の対象になり、受給額は月額14万2000円にアップ!
今回の改正でカットがなくなることで、本来の増額効果がフルに発揮されるようになります。まさに「頑張って働いて、将来もしっかり備える」ことが両立できるようになったわけです。
まとめとこれからの視点
今回の改正は間違いなく朗報ですが、それでも「働いたら年金が減る」という仕組みそのものに納得がいかない方は多いでしょう。
実際、厚生労働省の調査では65歳から69歳の約3割が「年金が減らないように働く時間を調整している」と回答しています。これは社会全体にとっても大きな損失です。主要先進国では、収入を理由に年金を減らす仕組みは基本的にありません。そもそも一生懸命に保険料を納めてきたのですから、全額受け取れないのは理不尽だという声が出るのも当然のことです。
公的年金への信頼を守るためにも、将来的にはこの制度自体の撤廃を望む声が高まっています。
あなたは、この「働くと年金が減る仕組み」、どう思いますか? 自分の努力がそのまま報われる、そんな当たり前の仕組みに近づいていくことを願っています(ちゅいヨ!)。
専門家としての一言
今回の基準緩和により、「働き損」を避けるための就業調整が必要なくなる方が増えるでしょう。しかし、基準額が上がったからといって、すべての方に同じ戦略が当てはまるわけではありません。
配当収入や不動産収入などは今回の計算には含まれませんが、残業代やボーナスを含めた正確な「賃金月額」を把握することがシミュレーションの第一歩です。自分の年金見込額を確認し、いつから受け取りを始めるのが最も有利なのか、一度しっかりと計画を立ててみてください。制度を正しく理解し、賢く活用することが、安心できる豊かな老後生活への鍵となります。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
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