円の「実力」が30年で激変?私たちの購買力が落ちた理由とこれからの日本

円の購買力は30年前の3分の1に低下し、海外のモノを安く買う力が失われました。

経済成長の停滞が原因であり、価値回復には日本全体の成長力を取り戻す必要があります。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

最近、海外旅行のニュースを見て「昔よりずっとお金がかかるな」と思ったり、輸入物のチョコレートやゲーム機が値上がりして驚いたりしていませんか?実は今、単なる「円安」という言葉では片付けられない、深刻な事態が起きているんです。それは「円そのものの実力」が、過去最低レベルまで落ち込んでしまっているということです。私たちの「お財布のパワー」が世界でどうなっているのか、一緒に詳しく見ていきましょう(ちゅい!)。

円の総合的な実力が過去最低水準に

通貨の本当の力を測る指標に「実質実効為替レート」というものがあります。これは、世界中のいろいろな通貨と比較して、今の円にどれだけの価値があるかを計算した、いわば「円の総合偏差値」のようなものです。

国際決済銀行(BIS)が発表したデータによると、2026年1月時点のこの数字は「67.73」でした。これは、日本が今の為替の仕組み(変動相場制)に切り替わった1973年以降で、最も低い数字です。

一番円に勢いがあった1995年4月のピーク時(193.95)と比べると、円の力はなんと「3分の1」にまで縮んでしまいました。例えば、昔なら1袋100円で買えた海外の鳥のエサが、今では中身が同じなのに300円出さないと買えない……そんなイメージです。日本人が外の世界からモノを安く買う力が、この30年で激しく失われてしまったのです。

失われた30年と経済の停滞

なぜ、ここまで円の力は弱くなってしまったのでしょうか?その理由は、バブル崩壊後の「経済の低迷」にあります。

日本がどれくらい成長できるかを示す「潜在成長率」は、1995年には1%前後ありましたが、2010年代後半には0%台の前半まで落ち込みました。

ここが重要なポイントなのですが、経済が成長していない国には、外国の投資家も魅力を感じません。「この国の通貨を持っていても増えそうにないな」と思われてしまうと、円を買いたい人が減り、価値がどんどん下がってしまいます。成長できないから物価も金利も上がらず、それがさらに円の価値を押し下げるという、悲しいループが続いてきたのです。

金利の上昇とこれからの課題

こうした状況を立て直すため、現在、日本銀行は金利を上げていく「金融正常化」を進めています。市場では、今の金利がさらに上がり、1.5%から1.75%程度まで引き上げられるのではないかという予想が強まっています。

金利が上がれば預金の利息が増えるという良い面もありますが、一方で注意も必要です。借金をしてビジネスをしている小さな会社にとっては、利息の支払いが重い負担になるからです。

みずほリサーチ&テクノロジーズの服部直樹氏は、このように警告しています。

負債への依存度が高い小規模な企業ほど影響を受けやすい

金利が上がることで、私たちの生活を支える身近な会社が苦しくならないか、慎重に見守る必要があります。

日本経済が復活するための条件

かつては、円安になれば「日本でモノを作るほうが安い」と考えて、工場を海外から日本に戻す企業がたくさん現れると期待されていました。しかし現実は厳しく、企業の動きは鈍いままです。

UBS証券の青木大樹氏は「成長性への疑問などから企業の国内回帰の動きはまだ鈍い」と分析しています。単に円安でコストが安いというだけでなく、日本そのものが「これから伸びる、魅力的な市場だ」と思われない限り、企業は戻ってきてくれないのです。

衆院選で歴史的な大勝を収めた高市早苗首相は、国内への投資を増やすことを重要視しています。円の価値を本当の意味で復活させるには、小手先の対策ではなく、日本が「世界から必要とされる稼げる国」へと進化し、成長力を取り戻すことが不可欠です。

よくある疑問

  • 円安なのになぜ企業は日本に工場を戻さないの?

 一番の理由は、将来の日本でビジネスが大きくなるという「希望」が足りないからです。働く人が減っていることや、新しい産業が育ちにくい環境など、コストの安さだけでは解決できない不安があるため、企業は慎重になっています。

  • 金利が上がると、中学生の僕たちの生活に関係ある?

大きく関係します!預金のおまけ(利息)が増えるのは嬉しいニュースですが、お家の方が住宅ローンを借りている場合は、毎月の支払額が増えるかもしれません。また、輸入に頼っているお菓子や文房具の値段が、金利上昇によって円の価値が安定すれば、これ以上の値上がりを抑えられる可能性もあります。

まとめと未来への問いかけ

円の価値が30年で3分の1になった事実は、私たちが気づかないうちに、世界の中での「立ち位置」が変わってしまったことを教えてくれています。

エネルギーや食べ物の多くを海外に頼っている日本にとって、円の力を取り戻すことは、私たちの今の暮らしを守ることそのものです。日本が再び「世界が驚くような稼げる国」になるために、私たちはどんな新しい変化を期待すべきでしょうか?一緒に考えていきたいですね。

専門家としての一言

円の実質実効レートが過去最低を更新したことは、日本円という資産の国際的な購買力が劇的に低下している現実を突きつけています。司法書士や1級FPの立場から見ても、これまでの「低成長・低金利」を前提としたライフプランは通用しなくなっていると言わざるを得ません。これからは、物価上昇や金利変動を織り込み、日本経済の成長を見据えながら、いかに自分の資産と生活を守るかという、より能動的な視点が求められています。

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