なぜ手取りが増えないの?社会保険料の「不都合な真実」と、僕たちを守る消費税の正体

手取り増には、資産を持つ高齢者も「持てる力」に応じた負担をすることが不可欠だ。

社会保険料の負担が重い「逆進性」が、子育て世帯の家計を圧迫している。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

「毎日こんなに頑張って働いているのに、どうして生活が楽にならないんだろう?」 給与明細の「社会保険料」という欄を見て、ため息をついている人を僕の鳥の目線(バードビュー)からもたくさん見かけます。実は、一生懸命羽ばたいている現役世代の皆さんの給料が「消える」背景には、今の日本の仕組みが抱える大きな穴があるんです。

今日は、ふだん人間があまり直視したくない「お金の再分配」の裏側を、僕と一緒にのぞいてみましょう。この仕組みを知ることは、皆さんの将来の巣(暮らし)を守るための第一歩になるはずですよ。

社会保険料は「みんな同じ参加料」という落とし穴

年金や医療といった社会保険は、みんなで助け合う「共助(きょうじょ)」の仕組みです。この保険料は、その助け合いの輪に入るための「参加料」のようなものです。

ここで知っておいてほしいのが「逆進性(ぎゃくしんせい)」という言葉です。これは、所得が低い人ほど、収入に対する負担の割合が重くなってしまうことを言います。なぜそんなことが起きるのでしょうか。

「保険料は事故にあう確率と補償する金額からはじかれ、加入者が裕福なのか、低所得なのかによって負担額が変わることはない。」

これは民間の自動車保険と同じ考え方です。でも、公的な保険には「ある事情」から高所得者の負担に上限が設けられています。もしお金持ちに際限なく高い保険料を求めてしまうと、彼らは「自分で貯金するから、公的な助け合いには参加しない!」と逃げ出してしまうかもしれません。それを防ぐために上限があるのですが、その分、生活保護を受けるほどではない「中低所得」の現役世代にしっかりとした負担が回ってきているのが現状です。

ぶん吉の分析: 「助け合い」を維持するために、一番数が多い現役世代が重い荷物を背負わされているんだね。特に稼ぎが少ない時期の人ほど、この「参加料」がズシリと肩に食い込む厳しい構造になっているんだちゅい。

少子高齢化で崩れる「世代間のバランス」

今、この助け合いの「ネスト(巣)」が壊れかけています。理由は単純、少子高齢化です。

高齢者の医療や介護にかかる費用は、年々膨らんでいます。今のルールでは、その増え続ける費用を、どんどん少なくなっている現役世代(特に子育て世帯)の保険料に上乗せして補っています。これを「給付と負担の不均衡」と呼びます。

  • 給付(もらう分):高齢者の医療や介護サービス
  • 負担(払う分):現役世代が給料から天引きされる保険料

つまり、少数の若い鳥たちが、巨大化し続けるひとつの大きな巣を必死に支えているような状態です。このまま現役世代だけに負担を押し付け続ければ、支えきれなくなった巣はいつか地面に落ちてしまうかもしれません。

消費税が持つ「意外な役割」

最近「消費税を下げてほしい」という声をよく聞きますが、実は消費税には、この不公平な構造を直すための「秘密の役割」があります。

それは、お給料(フロー)だけでなく、貯金などの「資産(ストック)」を持っている人からも負担をお願いできる点です。

世の中には、今の給料は少なくても、これまでに蓄えた数千万円の資産を持っている「隠れた富裕層」の高齢者がたくさんいます。お給料から引かれる保険料では、こうした資産家から十分な負担をお願いできません。でも、消費税なら買い物をした時に全員から公平に集めることができます。

「消費税にも逆進性はあるが、社会保障の財源に組み込んでいけば、所得は少ないが資産がある高齢者に『能力に応じた負担』を求めることができる。」

もし安易に消費税を下げてしまうと、社会保障を支えるお金が足りなくなり、結局はまた「現役世代の保険料」を上げざるを得なくなります。それでは、いつまで経っても手取りは増えません。「消費税を下げること」が、実は「働く世代をより苦しめること」に繋がるというリスクを、僕たちは知っておく必要があります。

これからの日本を考えるヒント

私たちの手取りが増えないのは、特定の世代(現役世代)だけに負担が偏っているからです。これからは、年齢に関係なく、所得や「資産」がある人がその能力に応じて社会を支える仕組みへと、巣をリフォームしていく必要があります。

「減税」という甘い言葉の裏側に、どんな不都合な真実が隠れているのか。それを一人ひとりが考えることが、次世代に安心な社会を引き継ぐための種になります。

あなたは、これからの社会保障の形を、どう選びますか?

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

現在の社会保障制度は、働く世代の「所得(フロー)」に過度に依存しており、これが若年層の閉塞感を生む一因となっています。司法書士・FPとして多くの家計や相続を見てきましたが、多額の預貯金や不動産という「資産(ストック)」を持ちながら、現行制度の恩恵を最大限に受けている層が存在する一方で、子育て世代が重い保険料負担に喘ぐ姿も少なくありません。次世代が希望を持って働ける社会を実現するためには、所得税や保険料だけに頼るのではなく、資産背景を考慮した、より公平な負担の設計が不可欠であると考えます。

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