成年後見申し立てに+10万円かかる鑑定とは?

鑑定が必要なケースは全体の約8%で、補助の類型などは原則として不要です。 申立費用は約8千円が基本ですが、鑑定が必要な場合は追加で10万円程度かかります。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

「大切な家族のために成年後見制度を利用しよう!」と決心して手続きを調べ始めたとき、突然「追加で10万円かかるかもしれません」なんて言われたら、誰だってびっくりして羽が抜けてしまうほど驚きますよね。ただでさえ将来の不安がある中で、いきなり大きなお金の話が出てくると、一歩踏み出すのが怖くなってしまうものです。

でも、安心してください。実はその「10万円」が必要になるケースは、決して多くはありません。今回は、その費用の正体である「鑑定(かんてい)」について、どんな仕組みなのか、そして本当に払う必要があるのかを、わかりやすく解説していくちゅい!

「鑑定」の正体は、裁判所が医師に依頼する「最終確認」

まず「鑑定」とは何かを整理しましょう。これは、本人の「判断能力(物事の有利・不利を考える力)」がどの程度あるのかを、医学的な視点でハッキリさせるための手続きです。

よく「病院でもらった診断書があるから大丈夫では?」と思われがちですが、診断書と鑑定には大きな違いがあります。

  • 診断書: 申立てをする人が、あらかじめ主治医に書いてもらう書類です。
  • 鑑定: 家庭裁判所が「さらに詳しく医学的な判定が必要だ」と判断したときに、改めて医師に依頼する「裁判所主導」の手続きです。

なぜ診断書だけでは不十分な場合があるのでしょうか。それは、成年後見制度が本人の権利を強力に守る(あるいは制限する)制度だからです。

例えば「代理権(本人に代わって契約などを行う権利)」を誰かに与えることは、本人の人生に大きな影響を及ぼします。親族などの情報だけでなく、医師による客観的で厳密な「医学的な裏付け」を取ることで、間違いのない判断を下す必要があるのです。

驚きの事実!鑑定が行われるのは全体のわずか「約8.3%」

「10万円もかかるなら、制度を使うのをやめようかな……」と不安になった方に、ぜひ知ってほしいデータがあります。

実は、実際に鑑定が行われるケースは非常に少ないのです。厚生労働省の資料によると、平成30年に鑑定を実施した割合は、全体のわずか「約8.3%」にとどまっています。

さらに、本人の判断能力が不十分ではあるものの、比較的しっかりしている「補助(ほじょ)」という類型のケースでは、鑑定は原則として不要とされています。これも、全体の鑑定率が低くなっている理由のひとつです。

つまり、9割以上のケースでは鑑定が省略されています。申立てのときに提出した診断書の内容や、裁判所の調査官が本人と面接した結果から、十分に判断能力の状態が確認できれば、わざわざ高い費用をかけてまで鑑定を行う必要はないと判断されるからですね。

鑑定費用… 鑑定を実施する場合には5万円~10万円程度(一般的な金額であり,鑑定人により異なる) ※ 平成30年に鑑定を実施したものは全体の約8.3%(「成年後見制度の現状」より)

この数字を見れば、少し安心できるのではないでしょうか。

10万円の「鑑定費用」はいつ、誰が払うのか?

もし鑑定が必要になった場合、お金の面で注意すべき点がいくつかあります。

まず、基本的な申立て費用は、合計で約8,000円程度です。その内訳は、収入印紙(申立用と登記用で3,400円)と、裁判所からの書類送付に使う郵便切手(約4,300円)となっています。

これに対し、鑑定費用は別枠でかかります。金額はドクターによって異なりますが、一般的には「5万円から10万円程度」です。この費用は、裁判所から「鑑定を行います」という連絡があったあと、指定された期限までに「あらかじめ」申立人が納める必要があります。

手続きをスムーズに進める鍵は、申立て時に提出する「診断書付票(しんだんしょふひょう)」という書類です。ここに、主治医が「鑑定を引き受けられるか」「費用はいくらか」を記入する欄があります。

鑑定を行う場合は,別途,鑑定費用(約10万円程度)がかかります。(「成年後見申立てのための注意事項」より)

主治医がお忙しいなどの理由で鑑定を断られてしまうと、別の医師を探す手間と時間がかかってしまいます。あらかじめ主治医に「制度利用を考えているので、もし裁判所から鑑定依頼があったらご協力いただけますか?」と相談しておくのが、一番の近道だちゅいヨ!

まとめ:将来を見据えた「安心」への投資

鑑定費用は決して安くありません。しかし、もし鑑定が必要になったとしたら、それは本人の権利を正しく守るために、裁判所が「確かな医学的な判定」を必要としている証拠です。

制度を正しく利用することは、本人の財産や暮らしを守ること。鑑定が必要になる可能性は低いですが、万が一に備えることも含めて、大切な家族の「未来への巣作り」だと捉えてみてくださいね。

最後に、ぶん吉からあなたに問いかけです。 「あなたの大切な家族の『意思』を守るために、今できる準備は何でしょうか?」

まずは主治医の先生に、現在の本人の様子を相談し、制度利用への協力を仰ぐことから始めてみてはいかがでしょうか。

専門職としての一言(司法書士・1級FPの視点)

統計上、鑑定が必要になるケースは1割以下ですが、資金計画を立てる際には万が一に備えて10万円程度の予備費を想定しておくのが賢明です。鑑定の要否は家庭裁判所が判断しますが、その判断材料として申立て時に提出する診断書の内容が非常に重視されます。まずは主治医に制度利用の意向を伝え、「診断書付票」への記入を含めた協力が得られるかを確認することをお勧めします。

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