成年後見制度で仕事が奪われるのは「憲法違反」!最高裁が下した歴史的判決の重みを解説

成年後見制度を使うと警備員になれないという昔のルールは憲法違反だと最高裁が判断。 次に重要なこと:国の賠償責任は否定されましたが、障害がある人の職業選択の自由を守る大きな前進です。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

「家族のために良かれと思って成年後見制度を利用したら、それが理由で今の仕事を辞めなければならなくなってしまった……」

そんな驚きの出来事が、かつての日本では当たり前のように起きていたことをご存じでしょうか。実際に2017年には、軽度の知的障害がある男性が、制度の一部である「保佐人」を付けただけで警備員の仕事を辞めさせられてしまうという悲しい事件がありました。

なぜ、助けを求める制度を使った人が、働く権利まで奪われなければならなかったのか。そして、最高裁判所が下した歴史的な決断が私たちの未来をどう変えるのか、皆さんにもわかるように優しく、かつ深く解説していくちゅい!

成年後見制度と仕事の制限:かつての「欠格条項」

かつて、成年後見制度(保佐人を含む)を利用すると、警備員などの特定の仕事に就くことができなくなる「欠格条項(けっかくじょうこう)」という厳しいルールがありました。

このルールが作られたのは1982年のことです。当時は警備員による不祥事が続いていたため、トラブルを防ぎ、警備の質を保つために「心身に障害がある人などは警備員になれない」という制限が設けられました。

しかし、このルールには大きな問題がありました。それは、その人に「仕事をする能力があるかどうか」を一人ひとり確認することなく、制度を利用しているというだけで、一律に(ひとまとめに)仕事を奪ってしまったことです。トラブル防止という目的は理解できても、あまりに極端すぎる決まりだったんだちゅい。

最高裁が下した歴史的な違憲判決

今回の裁判で、最高裁はこのルールが憲法に違反していると判断しました。具体的には、以下の2つの大切な権利を侵害していると結論づけたのです。

・憲法14条「法の下の平等」:すべての人を公平に扱わなければならないという決まり ・憲法22条「職業選択の自由」:自分がやりたい仕事を選ぶことができる権利

この「違憲(憲法違反)」という判断は、戦後の長い歴史の中でもわずか14例目という、めったに出ることのない非常に重いものです。判決では、2014年に日本が「障害者権利条約」という国際的な約束を結んだことも踏まえ、障害があることを理由に働く場所を差別してはいけないという考え方が、今の社会では確立されていると指摘しました。

最高裁は、警備の仕事をする能力がある人まで一律に排除してしまうことについて、次のような強い言葉で批判しています。

警備業務に必要な能力を備えた人も含めて一律に就業が排除される不利益は「もはや看過しがたい」

このように、個人の権利が不当に踏みにじられている状況を、最高裁は放っておけないと宣言したんだちゅいヨ!

国の賠償責任が認められなかった理由

一方で、今回の判決では「国がすぐにお金を払って賠償する責任(国家賠償責任)」については認められませんでした。

裁判所は、ルールが憲法違反であることは認めつつも、国会がすぐにそのルールを変えなかったことが「違法」とまでは言えないと判断しました。その理由は、障害がある人を取り巻く社会の意識が長い時間をかけて「徐々に変化してきた」過程にあったためです。国会が新しい時代の考え方に合わせて法律を書き換えるには、検討するための時間が必要だったと考えられたのです。

ただし、この結論については最高裁の裁判官15人の間でも意見が真っ向から割れました。9人の裁判官が「賠償は不要」としたのに対し、5人の裁判官は「国は賠償すべきだ」という反対意見を述べています。それほどまでに、国の責任を問うかどうかは難しい、ギリギリの判断だったということだちゅい。

よくある疑問(FAQ)

Q1:今、成年後見制度を使っている人は警備員になれるの? 

A1:はい、なれます。2019年に法律が大きく改正され、警備員だけでなく他の多くの職業でも、制度を利用していることだけを理由に仕事を制限されることはすでになくなっています。

Q2:他の仕事でも同じような制限はあるの? 

A2:かつては公務員や医師など、約180もの法律に同じような制限がありましたが、2019年の改正によってこれらは一括して削除されました。現在は、制度の利用の有無ではなく、その人に「仕事をする能力があるかどうか」で個別に判断される仕組みに変わっています。

Q3:この判決で何が変わるの? 

A3:法律はすでに改正されていますが、最高裁が改めて「差別的なルールは憲法違反だ」と断定したことには計り知れない価値があります。今後、もし同じような差別的なルールが作られそうになっても、この判決が「盾」となって私たちを守ってくれる一歩になるのです。

まとめとこれからの展望

今回の判決の背景には、世界中で広がっている「どんな特性があっても、その人らしく社会に参加できるべきだ」という国際的な潮流があります。2014年の障害者権利条約の批准以来、日本もようやくその流れに追いつこうとしています。

本来、制度を利用することは「不利益」になることではなく、安心して自分らしく暮らすための「支え」であるべきです。誰かが助けを求めたときに、その人の可能性を閉ざしてしまうような社会は寂しいですよね。

今回のニュースをきっかけに、皆さんも「本当の意味で誰もが自分らしく働ける社会」とはどういうものか、一緒に考えてみませんか?ちゅいヨ!

専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)

成年後見制度は、ご本人の権利や大切な財産を守り、人生の質を向上させるための重要なツールです。今回の判決で制度利用に伴う不当なリスクが排除されたことは、将来のライフプランニングを立てる上でも大きな安心材料となります。誰もが安心して法的支援を選択し、尊厳を持って社会に参画し続けられる環境づくりを、これからも専門家として支えてまいります。

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