
金利上昇に負けぬ好決算で、大手不動産株が過去最高値を更新。業績拡大が好感。オフィス賃料の上昇や物件の売却益が、利払い負担増を打ち消す勢いで伸びています。
こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。
「金利が上がると、借金の多い不動産屋さんはピンチになる」というのは、投資の世界の古い常識です。ところが今、日本の株式市場では、その常識をハデにひっくり返すような不思議なことが起きています。
実は、不動産会社の価値が上がるということは、皆さんのご家族が持っている土地や建物の「将来の価値」にも関係してくる、相続の現場でも見逃せないニュースなんです。なぜ専門家たちが「えっ、金利が上がっているのに株価も上がるの?」と驚いているのか、その裏側にある「逆転の理由」を、中学生の皆さんにもわかるように優しく解説しますね!

金利の逆風を跳ね返す「絶好調な業績」
不動産会社の株は、もともと「金利敏感株(きんりびんかんかぶ)」と呼ばれています。建物を建てるために巨額のお金を借りるビジネスなので、金利が上がると利息の支払いが増えてしまいます。また、住宅ローンの金利が上がれば家が売れにくくなるため、普通は「金利上昇=株価ダウン」となるのがお決まりのパターンでした。
これをイメージで例えると、金利は会社が背負う「重り」のようなものです。
しかし、2024年12月9日の市場では、この重りをものともしない驚くべき光景が見られました。
世の中の金利の基準となる「10年物国債」の利回りが2.290%(前週末比で0.065%上昇)まで上がったにもかかわらず、不動産株が猛烈に買われたのです。三井不動産や住友不動産、東急不動産ホールディングスなどが、次々と上場来高値(過去最高の価格)を更新しました。
具体的な上昇率を見ても、その勢いは圧倒的です。
- 三井不動産:一時、前週末比で9%上昇
- 三菱地所:一時、7%上昇
- 東急不動産ホールディングス:一時、2%上昇
重り(金利)が増えたのに、なぜ不動産各社は全力で疾走できているのでしょうか?
利益を押し上げる「賃料アップ」と「売却益」
株価が上がっている理由はシンプルです。重り以上に、会社を動かす「エンジン(稼ぐ力)」が強力になっているからです。
今の不動産大手は、金利による支払い負担をはるかに上回るペースで、次の2つのルートから利益を叩き出しています。
- オフィスの賃料上昇 都心の新しいビルなど、条件の良いオフィスは今、非常に人気があります。供給が限られている中で「高くても借りたい」という企業が増えているため、賃料が上がって安定した収入(エンジン)を強化しています。
- 持っている物件の売却益 不動産の価格そのものが上がっているため、自社で開発したビルやマンションを売った時に出る利益が、以前よりもずっと大きくなっています。
野村証券のアナリスト、福島大輔氏は現在の状況を次のように分析しています。
「金利上昇で支払い負担は増えているが、それを上回る利益の伸びが確認できている点がポジティブだ」
相続の視点で見ても、不動産価格が上がることは「資産価値が増える」という嬉しい面がある一方で、将来の「相続税の負担」も増えることを意味します。この「企業の絶好調」は、個人の資産管理にも大きな影響を与えるサインなのです。
上方修正が相次ぐ大手デベロッパーの底力
実際に発表された企業の成績表(決算)には、投資家を安心させる力強い数字が並びました。
- 三井不動産 2026年3月期の純利益の見通しを50億円も上方修正しました。これは前の年度と比べて9%の増益となる、とても高い目標です。
- 住友不動産 2024年4月から12月までの期間(2025年3月期の第3四半期まで)の純利益が、前年の同じ時期と比べて19%も増えました。
こうした実績が、「金利が多少上がっても、この成長スピードなら全く問題ない」という投資家の期待を確信に変えたのです。重い荷物を背負っていても、それ以上の馬力で坂道を駆け上がる姿を見て、みんなが「この会社はもっとすごくなる!」と判断したわけですね。
まとめと未来への問いかけ
今回のニュースは、私たちに「常識を疑うこと」の大切さを教えてくれています。「金利が上がれば不動産はダメ」という一昔前の常識にとらわれるのではなく、その裏側でどれだけ「稼ぐ力(業績)」が伸びているかという実態を見ることが、経済や資産の動きを読み解く鍵になります。
さて、ここで皆さんに質問です。 「日本の金利がこれからさらに上がったとしても、日本の不動産は、それを上回る価値を世界に対して示し続けることができると思いますか?」 ぜひ、今回の驚きのニュースをヒントに、未来の日本の価値について考えてみてくださいね。
専門家としての一言(司法書士・1級FPの視点)
不動産株の上昇は、将来の賃料収入や物件売却益に対する市場の強い期待を反映したものです。しかし、実体経済における金利上昇は、不動産投資における「期待利回り」のハードルを上げ、収益物件の選別をより厳しくさせる要因となります。
特に相続の現場においては、金利動向が住宅ローンの返済計画に影響するだけでなく、相続税評価における割引率の考え方や、収益不動産の時価評価にも波及します。株価の好調を額面通りに受け取るだけでなく、マクロ経済の金利環境が個人の資産構成や相続税の納税資金準備にどのようなインパクトを与えるか、常に冷静な視点で注視する必要があります。

坂を負う人にまず寄り添い、大切な想いを明日の形へつなぐ司法書士(文鳥をこよなく愛しています)。
東京都新宿区・中野区を中心に、司法書士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/民事信託士/上級相続診断士の4つの視点を持つ専門家として活動しています。
法務と資金計画の両面から、ご家族の「安心」と「納得」をワンストップでサポート。対面相談を大切にしつつ、オンラインで「東京の実家・不動産」に関する全国からのご相談にも対応しています。
相続・生前対策は、ご家族ごとの状況整理が解決への第一歩です。
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