金融資産

金の「安全神話」崩壊?1日で4兆ドルの消失が教える、資産防衛の真実

2026-02-04

金価格が1日で4兆ドル消失。安全資産から投機商品へと変貌し、急落リスクが顕在化。 次期FRB議長指名を機に利確売りが連鎖。安易な流行への追随は大きな損失を招く。

こんにちは!相続専門の文鳥、ぶん吉です(ちゅいヨ!)。

みなさん、大切に蓄えた「エサ(資産)」をどこに預けていますか?最近、投資の世界では背筋が凍るような事件が起きました。これまで「究極の安全資産」と信じられてきた金(ゴールド)の価格が、わずか1日で約4.3兆ドル(約670兆円)分も消失したのです。

1日の下落幅としては過去最大、下落率も1980年以来という歴史的な暴落に、多くの投資家が羽をバタつかせて狼狽しています。「金は持っていれば安心」という常識が、なぜこれほど脆く崩れ去ったのでしょうか。その裏側には、金がもはや私たちの知る「静かな安全資産」ではなくなっているという、恐ろしい変貌がありました。

1 「安全資産」が「投機商品」へ変貌した衝撃

今回の急落劇(1月29日から30日にかけて)の凄まじさは、数字を見れば一目瞭然です。人類がこれまでに採掘してきた金の総量は約22万トン。その時価総額は約40兆ドルに達していましたが、その1割にあたる4兆ドル以上が、たった1日で吹き飛んだのです。

本来、金は発行体を持たず価値がゼロにならないため、有事の際の「価値の保存」として重宝されてきました。しかし、2000年代にETF(上場投資信託)が登場したことで、金の性質は一変しました。指先ひとつで売買できる利便性が、皮肉にも金から「安定」を奪ってしまったのです。

マーケットアナリストの豊島逸夫氏は、現在の状況をこう分析しています。

「利便性から、ヘッジファンドなどリターンを追求する投資家にも広く買われるようになった」

2025年の投資需要は前年比8割増という過熱ぶりを見せ、採掘量の6割を投機的なマネーが占めるまでになりました。利ざやを狙うハゲタカのような投資家たちが群がった結果、金は「安全な避難所」から「激しい投機会場」へと姿を変えていたのです。

2 45歳経営者の悲劇:ブームへの追随が招く落とし穴

「みんなが買っているから」「友人が儲かっているから」。そんな甘いささやきに誘われて、高い枝に飛び乗ってしまった方の悲劇をご紹介しましょう。

ある45歳の企業経営者の男性は、1月30日の朝、金・銀・プラチナ・パラジウムの4種類の貴金属ETFに、それぞれ100万円ずつ、計400万円を投じました。上がり続ける相場で利益を出していた友人の言葉を信じ、「分散投資をしていれば安心だ」と考えたのでしょう。

しかし、購入直後にマーケットは一斉に牙を剥きました。貴金属価格はそろって暴落。わずか2日後の夕方には、評価損が80万円を超えるという惨惨たる結果となりました。

このエピソードは、メディアの過熱報道や周囲の成功談を鵜呑みにすることの危うさを、私たちに突きつけています。市場が最も盛り上がっている瞬間に参入することは、暴落の「バトン」を最後に受け取るリスクを伴うのです。

3 「ウォーシュ・ショック」:タカ派指名がトリガーに

この歴史的な急落を引き起こした直接のトリガーは、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にウォーシュ元理事が指名されたことでした。

ウォーシュ氏は、金融引き締めに積極的な「タカ派」として知られています。なぜタカ派の登場が金売りを招くのか、その仕組みはシンプルです。彼が進めるであろう利上げ(高い金利政策)は、利息を生まない金の保有コストを相対的に高め、米ドルをより魅力的なものにします。

「金一択」で膨れ上がっていた投機マネーは、この指名を「逃げ時(利益確定)」の合図と捉え、一斉に売り浴びせました。さらに、自己資金の何倍もの取引を行う「レバレッジ(信用取引)」が、価格下落に伴う強制決済を呼び込み、下落が下落を呼ぶ地獄の連鎖を増幅させたのです。

4 長期的な強気姿勢と、拭えない不透明感

足元では混乱が続いていますが、市場の予測は大きく割れています。

  • 強気の予測: 米JPモルガンは2月1日のリポートで、2026年末の価格予想を6300ドルへと大幅に上方修正しました。実物資産への分散ニーズは依然として根強いと見ています。
  • 現場の動き: 実店舗である田中貴金属銀座本店では、2日の急落を受けて買い注文が8割を占めるなど、「安値拾い」の個人客が殺到しています。
  • 慎重な見方: マーケット・ストラテジィ・インスティチュートの亀井氏は「長期トレンドは不変」としつつも、変動幅が大きすぎたため「調整は長引く可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

次期議長候補のウォーシュ氏が今後、具体的な引き締めに言及すれば、金価格にとってさらなる向かい風となることは間違いありません。

結論

「金=絶対安全」という神話は、1日で4兆ドルが消えるという事実の前に、もろくも崩れ去りました。金は今や、投機マネーに翻弄される「リスク資産」としての顔を隠し持っています。

大切な資産や相続のための資金を守るには、流行という名の「甘い蜜」に誘われるのではなく、その資産が置かれた環境を冷静に、鳥のような広い視野で見渡す目が必要です。

最後に、ぶん吉からあなたに問いかけます(ちゅい!)。

あなたの「安全資産」は、本当に安全ですか?

本当の安心は、流行を追うことではなく、リスクの正体を正しく知ることから始まります。今一度、ご自身のポートフォリオの「羽色」をチェックしてみてくださいね。

国内金価格、史上初の3万円突破!その裏に潜む「米ドル」への深刻な不信感とは?

2026-01-31

ついに歴史が動きました。29日、指標となる田中貴金属工業が公表した金の国内小売価格が、史上初めて1グラムあたり3万円の大台を突破。これは単なる価格の上昇ではありません。この前例のない高騰の背景には、単純な市場変動だけでは説明できない、より複雑で深刻な要因が隠されています。一体、何が金の価値をこれほどまでに押し上げているのでしょうか?その驚くべき理由を解き明かします。

驚くべきはその「速度」:価格上昇が異常なペースで加速している

今回の価格高騰で最も注目すべきは、その異常なまでの「速度」です。データを見ると、市場のセンチメントがいかに急速かつ劇的に変化しているかがわかります。23年8月に1万円台を記録してから2万円に到達するまでには2年の歳月を要しましたが、2025年9月29日に2万円を超えてから3万円を突破するまでは、わずか4ヶ月しかかかっていません。この加速は、通常の市場トレンドをはるかに超えた、投資家の強い危機感と行動の変化を明確に示しています。

不安の震源地は「米国」:金融政策と地政学リスクが金需要を煽る

金の需要を加速させている不安の震源地は、米国にあります。一つは、米国の金融政策を巡る不透明感です。米連邦準備理事会(FRB)は金利を据え置きましたが、その決定の裏で、深刻な内部対立が露呈しました。トランプ大統領に指名されたミラン理事に加え、特に注目すべきは、次期議長候補と目されるウォラー理事が利下げを求めて反対票を投じたことです。指導者候補自らが現行方針に異を唱えた事実は、米国の金融政策の先行き不透明感を一気に強め、投資家が米ドル建て資産を保有するリスクを強く意識する原因となっています。

この国内政策の不安定さと軌を一にするように、米国の対外行動もまた、国際秩序を揺さぶっています。「デンマーク自治領グリーンランドの領有を目指し、欧州諸国との対立を深める」「国際法違反との批判を振り切ってベネズエラを攻撃する」といった動きは、米国が世界の安定よりも自国の利益を優先する姿勢を鮮明にしたものです。このように、国内金融政策の不確実性と、国際秩序を乱す地政学リスクという、内外両面での米国の予測不可能性が、世界中の投資家を安全資産である金へと向かわせているのです。

金オンライン取引大手・英ブリオンボールトの日本市場責任者、ホワイトハウス佐藤敦子氏は次のように指摘します。

秩序の転換点を前に投資家がリスク回避の動きを強め、金の需要が高まった

視点の転換:「金の価値」が上がっているのではなく「ドルの価値」が下がっている

ここで、根本的な視点の転換が必要です。つまり、「金の価値が独立して上昇している」と見るのではなく、「金の価格は、米ドルやドル建て資産に対する信認の低下を映す鏡である」という見方です。これまで世界で最も信頼されてきた基軸通貨ドルの価値そのものが揺らいでいるからこそ、相対的に「安全資産」である金の価格が押し上げられているのです。

マーケットアナリストの豊島逸夫氏も、この点を明確に指摘しています。

金価格が上がっているというより、その分ドルやドル建て資産の価値が下がっている

結論:金の価格が未来に告げること

史上初の3万円という価格は、単なる数字以上の意味を持ちます。それは、世界の基軸通貨である米ドルの安定性に対する、根深い世界的な不確実性を示す強力なシグナルです。今回の記録的な価格高騰を突き動かした三つの要因、すなわち異常なまでの上昇「速度」、米国の金融・地政学リスクという「不安の震源地」、そして「ドルの価値が下がる」という視点の転換は、全て一つの方向を指し示しています。

伝統的な資産への信頼が揺らぐ中、金の歴史的な高騰は、私たちの経済の未来について何を物語っているのでしょうか?

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